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数日後の、二度目のパーティー

どうやらドレスは、そのためのものらしい

前の時は適当なドレスでやり過ごしたのを、中也はよく覚えてくれてたようで





「__否、でもさ」


その旨を聞いて、少々の吃驚と、嬉しさに似た何となく明るい気分が心を過ぎったけれど

それから少しもしないうちに、私はふと思う



「次のパーティーって、ドレスめちゃめちゃになっちゃうかもしれないじゃん」



何故なら、次のその時は、作戦決行日だから

パーティーの最中にタイミングを見計らって、出席者全員まとめて殲滅する夜だから



そんな惨劇の中じゃ、ドレスも綺麗なままじゃ居られないのは明らかだし

___それは、嫌だったのだ、だって

せっかく、中也がこうして選んでくれてるのに



胸を覆う感情に、口を尖らせ気味に中也を見上げる

かち合った蒼眼が私の主張を理解すると、一気に呆れたような色を見せて、それから



「__いてっ!」

「莫迦か手前は」



何故か、デコピンをお見舞いされた

軽くやってのけて見えた中也のデコピンは思ったよりも痛くて、咄嗟に両手がおでこに伸びる


本当、相変わらず莫迦力なんだから、と

一睨みしてやろうか内心迷ったその時、いかにもやれやれ、ってな調子で中也が口を開いた



「手前を戦場に巻き込むつもりは微塵もねぇよ」



でも何故だろう、それでいて声音も瞳の奥も、強く真剣みを帯びているのは

中也は云いながら、きっとお気に入りだろうその帽子を手に取ってまさぐった後

それを少し乱暴に私へ被せてきて




「俺はもう二度と、変な輩にゃ手前に指一本触れさせたりしねえって決めてんだ」




__それって

もしかしなくても、前のパーティーで私が絡まれた事を気にして云ってるの、かな

もしそうなら、二度となんてまさか


あの時中也は、間違いなく私を助けてくれた

確かに私は中也がそばに居てくれることに安心した

負い目とか責任とか、中也が私にそんなのを感じなきゃいけない事は一度だって起こってない




「あ、あのさ」

「__良いから」


私の言葉が止まったのは、中也に遮られたから

それと同時に、中也の手が私の頭に置かれて帽子の上から撫でられたから



「手前みたいな可愛い奴は、何も気にせず粧し込んどけっつーの」




莫っ迦みたい、そんなこと云われちゃ、従うしかないじゃんか

俺が見たいのも理由の一つ、なんて中也の本心は、もちろん私が知る由はなかった



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ライム - めっちゃ最高でした!!中也かっこよすぎてつらいです!こんな最高の作品を生み出してくださってありがとうございます!!!! (2022年12月26日 17時) (レス) @page43 id: e7904a37c4 (このIDを非表示/違反報告)
なかはらあお(プロフ) - はじめまして、作品見させていただきました。お話の構成も内容もとても素晴らしく感動しかありません、どんぐり様のこれからのご活躍心より期待しております。長文失礼致しました。 (2018年4月22日 10時) (レス) id: a71351843d (このIDを非表示/違反報告)
藍音 - 凄く面白かったです!私の名字もナカハラがよかった... (2018年2月7日 0時) (レス) id: a82b5889f9 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!!きゅんきゅんしました…! (2018年2月1日 22時) (レス) id: c5a450a737 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - こんな時間に一気に読んでしまいました〜。眠たいのにドキドキが止まらなくて寝付けそうにありません!!(>_<) (2018年2月1日 2時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どんぐり | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年9月13日 23時

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