【銀魂3Z】恋人生活(仮)はじめました。

大事なことって割と後に知らされがち ページ5

アイスも食べ終わり、ようやく日も傾いてきた頃。蝉の鳴き声も昼間より小さくなって、アスファルトの照り返しも弱くなってきた。


「さてと、じゃあ帰るとしますか。付き合ってくれてありがとね」
「まだ帰らせるわけにはいかねぇや、買い出し手伝え」


等価交換だよ等価交換、と言って近所のスーパーまで行くことに。買い出しってなによそれ、お姉さんと仲睦まじく行けばいいんじゃないのか。


「あんた、野菜の鮮度とか見分けついたりしやすか」


急に話を振られた。トマト両手に籠持ってこっちを向いている姿はなんともシュール。囲いの女子に見せたら面白そう、世帯じみてるとか言って好感度上がっておわりかな。


「右の方。ヘタよく見てみ、濃い緑色でぴんって上向きになってるでしょ？それが新鮮な証拠らしいよ。しらんけど」


知らねぇのかよ、と突っ込まれる。ソースはネットだよと思っていたけど、右に持ってたトマトをカゴに入れていて。何作るんだろうなって考えたり。晩ご飯どうしよっかな。


夏といえばカレーらしくて、カレールーやら豚の細切れやらを買い込む沖田。スパイスが異常なほどカゴに積まれていくところは無視しておくね。


「カレーの隠し味にはチョコって主張したら土方くんにマヨだよって言われて、試しにマヨ入れてみたら意外といけたからオススメしてる」
「マヨ？あんなもんカレーにぶち込んだらカレーが犬の餌に大変身でさァ」


とかなんとか言ってるとお会計まで終わっていた。そんなに多い荷物ではないからか、一袋で収まったし。ドライカレーとか夏っぽくていいな、と思ったり。


スーパーと私の家が近いからか、送ってくれるらしい。てっきり荷物持ちさせられるのかと思ってたから意外だ。


「カレー作り頑張ってね、また明日」
「…明日からちゃんと彼女役やれよな」


え、明日から？と驚いたときには、じゃあなと言って真っ直ぐ進んでいってしまった。え、待って明日からなの？知らなかったんだけど。

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