英くんが今日も愛しい【国見英】

48.ココア ページ14

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『…っん、』



ぱち、と目を覚ますと、
カーテンの隙間から陽光が差し込んでいた。

上半身を捻って、ベッド脇に投げられた携帯で時間を見ると、
もう昼の11時を指していた。



……うわ、半日無駄にした気分




「……っぷし、」




背中側から可愛らしいくしゃみが聞こえたと思ったら、
後ろからぎう、と抱きしめられた。




「…………それ俺の……」

『ん"っ』




ぅぎゃああ可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いぃい‼‼

なんの夢見てるのか知んないけど可愛いぃい‼‼



このまま英くんの温かい体温に浸っていたいけど、
喉も渇いたし顔も洗いたい。

そ、と腕を解いてベッドから抜け出して、
何も身に纏っていなかった身体で、

再び下着を身につけるのもかったるく、
ベッド下に放置されている英くんのTシャツを拝借した。



『ふふ…ぶかぶかだ』




お尻まですっぽり隠れるサイズと、
英くんの匂いに包まれて思わず顔が綻んだ。

顔を洗って、歯を磨いて、
キッチンに立って温かいココアを入れる。



『ん、』



背中から腰に手を回されて、
頭の上に起きてきた英くんが顎を乗せてきた。



『おはよ』

「んー……」



二日酔いのせいか、寝起きだからか、
少し不機嫌そうな声。

下着だけは身につけたようで、
そういえば私が着ているせいで、上着るものないじゃんって

ようやく思い当たった。



『あ、ごめん服…』

「…着てていーよ、」

『え、でも』

「そのカッコ、唆られる」

『ぅやあっ』



うなじをぺろって舐めあげられて変な声が出た。




「……俺もココア飲むー」




ふわぁ、と眠そうな大きい欠伸をして、
顔を洗うため洗面台に向かっていった。






…寝起き 破壊力 やばい







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