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「俺は信じてます。根拠はないけど、そういう非科学的なものは存在していると思っています」
そう言ったのは、お菓子の人だった。
「そうですか。他の人は?」
「俺は信じてない。そんなのあるわけない」
あくびをしながら三九くんが言う。
「……一応、信じてます」
大地くんは小さな声でそう言った。
「俺は自分で見たり触ったりできるもんしか信じねぇ」
海くんはそう言って机を手で軽く叩いた。
「…………信じてる」
聞こえるか聞こえないかくらいの音量で眼鏡の人が言う。
「あるならあるし、ないならないと思ってる」
パーカーの人は少し眠そうな顔をしながらそう言った。
「私は、信じてますよ。やっぱそういうのってこう、夢があるじゃないですか、ちょっと怖いけど……」
私も皆に続いて言う。
私含め皆の回答を聞いて教頭先生はほんの少し満足そうな顔をした。
「……そうですか。今日、君達をここに集めたのは七不思議に関係しています。佐々木先生、説明を」
「はい。えーっとだな、信じられないかもしれないがこの学校には七不思議が存在している。お前達にはその七不思議をどうにかしてほしいんだ」
「は?」
皆ポカンとした顔をしていた。私もおんなじような顔をしてると思う。
どうにかしてほしいってどういうこと? 何でこんな突拍子もないことを……。そもそも何で私達なの?
「何でそんなこと……」
少し退屈そうな感じで三九くんが言う。
「おかしなことを言っているのは十分承知の上での頼みだ。頼れるのはお前達しかいないんだ」
学年主任の先生は真剣な顔でそう言った。
「50年前の話だ。今の新しい校舎じゃなくて、建て替えられる前の旧校舎にも七不思議があってな、それらは生徒に危害を加えるほど恐ろしいものだった」
先生が白黒の古い写真が印刷された紙を出して机の上に並べていく。
「これを見てくれ、当時本当に起こったことの記録だ」
人形の焦げ後がついた廊下、教室の机の上に一つづつ置かれた目玉、壁に埋まり苦しそうにしている人、他にも何枚かあったけど白黒の写真はどれも奇妙で不気味な風景を写していた。
「ひっ……」
「くだらねぇ。こんなしょうもないことに付き合わせるために呼び出したんですか、先生? なら俺もう帰りますけど」
そう言って三九くんは帰る準備を始めていた。
「増田、まだ話は終わってないぞ。その七不思議を全て解決したのが、当時この学校の生徒だったんだ」
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玄米 - うおおおおおおん(?)新作ですか!?新作ですよね!嬉しいです!ホントに好きです。応援してます。めっちゃコメントしてますが、決してキモい奴でも追いかけてる奴でも無いです。ただ好きなんです!頑張ってください! (2021年2月26日 21時) (レス) id: db446f1b3a (このIDを非表示/違反報告)
猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - 菅部くんのスコップがカバンに入りきってないのがすごい可愛いです('ω'*)更新楽しみに待ってます(´ω`*) (2021年2月26日 13時) (レス) id: 6e4ba6028f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:衛生兵079 | 作成日時:2021年2月25日 18時