優しい犬 ページ6
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万次郎「……俺、この匂いが一番好き」
『……まんじろ……』
キスされる。
とっさに唇を強く噛みしめると、
無理やり口に親指を入れられて、やめさせられる。
そのままわずかな隙間に舌が滑り込んだ。
ぬるりと熱く口の中を動く。
『んん、……っふ、』
万次郎「……優しいな、オマエ」
こんな事されても、俺を許すのか。
穏やかで気弱な言葉とは裏腹に、
私をベッドに引き摺り込む手の力は
骨を折らんとするばかりに強い。
……怖くないわけじゃない。
でも、
私がここから逃げきれないのは、
灰谷兄弟や三途のガードが固いからだけじゃない。
反社と人殺しがどれだけ嫌いでも、
万次郎だけは嫌いになれないからだ。
この人は私が居なくなったら、死んでしまう。
そんな気がしてならないの。
万次郎「逃げてみろよ。
そうすれば地の果てまで追いかけて、
俺はAを殺すしかなくなる」
『……わかった、ごめん。もう逃げない』
万次郎「……信じない。オマエの言うことなんか」
『……ごめんね』
万次郎「……信じてほしかったら、ぎゅってしろ」
言われる通りに細い身体を抱きしめる。
私よりもずっと低い体温。
万次郎は、縋るように胸に顔を擦り付けてきた。
きっと朝まで離してもらえないだろうなと
思いながら、さらさらのシルバーの髪の毛を撫でてやる。
犬が飼い主を慰める。
そんな日があってもいいんじゃないだろうか。
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東卍京 - 梵天の作品はやっぱりいいですよね。 (10月31日 17時) (レス) @page35 id: cee3cd750d (このIDを非表示/違反報告)
清花。(プロフ) - シーチキンさん» ひいい!って叫びたくなりますよね(゚∀゚)笑 (2021年10月12日 11時) (レス) id: cf6bd6deb7 (このIDを非表示/違反報告)
シーチキン(プロフ) - 最高すぎて!!!!蘭ちゃぁあーん!! (2021年10月11日 18時) (レス) @page43 id: 05900c9320 (このIDを非表示/違反報告)
清花。(プロフ) - YULA.さん» 初めまして!ゾクゾクしていただけて嬉しいです〜!!頑張ります!! (2021年10月10日 9時) (レス) id: cf6bd6deb7 (このIDを非表示/違反報告)
清花。(プロフ) - あやさん» 嬉しいですすすす!!頑張ります!! (2021年10月10日 9時) (レス) id: cf6bd6deb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:清花。 | 作成日時:2021年9月16日 18時