検索窓
今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:6,123 hit

第13話 ページ14

.



「…なんかすみません。迷惑、でしたよね」



『どうして謝るの?人に甘えるのは悪いことじゃないよ』



帰り道。


あの状態から再び行為に及ぶのは不可能と判断し、俺達は帰ることにした。


先生の前で泣いてしまった。弱いところを見られてしまった。


情けなさと恥ずかしさで謝ると、先生は不思議そうな顔で首を傾げた。


そういうことじゃないんすよ…男としてのプライド的なものがすげー傷ついたんすよ…


そんなアホらしい事言えるはずもなく、無言で道を歩く。


どうしてか、今日は先生が遠い気がした。
ちゃんと目を見てくれるのに。手を握っているのに。温度を感じないのは俺がおかしいのか。


もう駅が見えてきた。
いつもより着くのが早い気がする。



『あ…着いた。送ってくれてありがと、国見』



足りない。



『…無理しないでね、国見』



先生が、足りない。



『じゃあね』



まだ全然足りない、先生が欲しい。



気がつくと俺は、先生の腕を掴み、唇を重ねていた。



『っ、!?…んッ、んん…く、くに…み…』



驚いたのか、目を見開いて少し顔を赤く染めている先生。


珍しい表情にぞくりと何かを感じた俺は、また先生にキスをした。


『ちょ、くにっ、…ッ…んんっ』

「ん、っ………せんせい、」


名前を呼ぼうとする先生に、一方的に唇を押し付ける。
動揺気味だった先生も、次第に俺のキスを受け入れ始めた。


それが堪らなく嬉しくて。
どうしようもなく愛おしくて。


俺は1度、唇を離した。



『っは、ぁ……国見…?』



息を荒くしている先生の瞳を、じっと見つめた。



「…せん、せい」



肩を掴んでいた手を移動させ、ゆっくり、誘うように先生の頬を撫でた。




途端。




『ダメだよ、国見。』




少し鋭い目をした先生が、そう言い放った。




.

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←第12話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.2/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ねじる(プロフ) - 舞桜@毒占欲さん» マジですか!いいですよねファーストレディー!ありがとうございます!!本当に嬉しいですっ、頑張ります!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: 2befed96be (このIDを非表示/違反報告)
舞桜@毒占欲(プロフ) - え、え!作者様もファーストレディー好きなんですか?私もです!しかもハイキューとコラボなんて最高じゃないですか!国見君の気持ちが痛いぐらいにわかります…… これからも頑張って下さい!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: 6a5d77360e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ねじる | 作成日時:2019年11月2日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。