第10話 ページ11
隣を歩く先生を横目で見る。
何を考えているか分からないこの先生を、俺は好きだ。
顔立ちは勿論、
冷静なところも、少し天然なところも、俺を愛してくれるところも。
全てが好きだ。
生徒想いで優しい先生。
だからこそ、見えない。
先生の意図が、全く見えない。
別に男好きではないし、その時の気分でこんな事をする人じゃない。
なんの為に俺とこの関係でいるのか。
拳をぐっと握る。
悔しい。
この人が好きなのに、愛しているのに。
肝心な“心”が分からない。
…やっぱり、俺は―――
『国見、ついたよ』
突然の声にはっとして顔を上げる。
先生は、保健の先生と何か話していた。
暫くすると、保健の先生が席を立ち、保健室を出ていった。
『出張があるんだって。他の先生も今日は忙しいから、保健室には誰も来ないよ。安心して。』
にっこりと笑う先生は、天使なのか悪魔なのか。
俺が棒立ちでいると、先生がベッドに座った。
そして、自分のシャツに手をかける。
露わになる先生の身体。
白い肌は陶器のように透き通っていて、細い腕が女性だという事を物語っている。
『国見。おいで』
先生が俺に向かって腕を広げる。
…最低な事だなんて、とっくに分かってる。
心では、分かってる。
…けどさ。
好きになったら、諦める方法とか知らないし。
「恋」というのは、どれだけ頭が良くても解くこと出来ない難題なんだ。
たとえそれが、報われなくても。
すみません及川さん。
俺は、自分の想いを止められない。
…変えられない。
自分のネクタイを解き、先生を押し倒した。
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ねじる(プロフ) - 舞桜@毒占欲さん» マジですか!いいですよねファーストレディー!ありがとうございます!!本当に嬉しいですっ、頑張ります!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: 2befed96be (このIDを非表示/違反報告)
舞桜@毒占欲(プロフ) - え、え!作者様もファーストレディー好きなんですか?私もです!しかもハイキューとコラボなんて最高じゃないですか!国見君の気持ちが痛いぐらいにわかります…… これからも頑張って下さい!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: 6a5d77360e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねじる | 作成日時:2019年11月2日 15時