音駒の女マネは元サッカー日本代表。【ハイキュー×イナオリ】

そして音駒へ ページ48

つゆりside





『国見ちゃん、今日は試合わざわざ見に来てくれてありがとね。あと一応クソ川も。嬉しかったよ』






「嬉しかった！？」






何でそんな反応するんだクソ川。





「つゆりちゃんに嬉しかったって言われる日が来るなんて…生きててよかった…！」






『いや泣くな』






大袈裟だな。






『じゃあ私帰るね。今日はホントにありがと』






「はい。ゆっくり休んでくださいね」







「じゃーねつゆりちゃん。また合宿でね！！」






永世に帰る途中、研磨に電話をかけた。






〈…もしもし〉






『あ、出た出た。研磨！
今日試合見に来てくれてありがとう！嬉しかった！』







〈…そう〉







『明日には音駒に戻るから、待ってて』






〈…ん〉






『そっちはどう？樋口さんとうまくいってる？』








〈…まあね〉








絶対うまくいってないやつじゃん。








『…もう。樋口さんともちゃんと仲良くしてね。
折角来てくれたマネちゃんなんだから』









樋口さん研磨のこと好きなんだから、ちょっとぐらい優しくしてあげなよ…。









〈…でも明日にはつゆり戻ってきてくれるんでしょ。
だったらいいじゃん…〉









『いやよくないよ…これからもお世話になってくんだからね、仲良くしなさい』









〈……〉








『いい？わかった？』









〈…わかったよ〉








歩きながら電話をしていると、いつのまにか永世のみんなに追いついていた。






「つゆり？早かったな」








『うん。
じゃーね研磨。明日には音駒に戻るから、ね？』








〈…ん。待ってる…〉








『じゃーね』







電話を切った。








『タツヤ！』







「ほら、帰るぞ、つゆり。
合宿のことも明日までに話さなきゃいけないからな」






『うん！』








私は、明日音駒に戻る。





でも、いくら離れていても。






『…私たちは、仲間だよね』







「…つゆり？急にどうした？」








「そんなのよお」







「「当たり前だろ」」







『…そっか』







だんだん暗くなっていく空に、一番星が光っていた。

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