けじめをつけさせてあげるよ ２【文豪ストレイドッグス】

愛吐 １ ページ1

煌々と怪しい満月が二人を照らして居た。


仄白い光がカーテンの隙間から差し込み元々血色の悪い肌を更に青く照らす。

女は美しかった。血のように赤い唇に肌の下の血管まで見えてしまう程に透き通った肌に良く映える紅い華。

甘い香りと鉄臭さが混じり合うその空間は何とも云い表せぬ一種の儚さのようなものを感じさせる。


"____________"


死人のように動かなかった女の唇が微かに揺れるのを男は見逃さなかった。女が紡ぎ出した言葉の一つ一つが零れ落ちぬよう男は自身の耳を研ぎ澄ませた。


男は女の冷たい頬をに片手を添える。そうすると女は今度は夢うつつにはっきりと男の名を呼んだ。

女の瞳からは一筋の涙が零れ落ちた。やがて寝具の中に沈んで行く。


物語は序章にしか過ぎない。





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櫻田A


20歳 中原の幹部補佐。

肩上に切られた茶髪に青い目。

右耳にサファイアが埋め込められたピアスをしている。


異能力「姿ありけり」


自分や他者の存在感を操ることが可能。

ただし、完全に存在を消すことはできない。




西野月夜


太宰の元部下。

黒髪に黒い目。とても美人。

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