25話 ページ26
.
玄関から出て、二人帰路を歩く。
どうやら方向は一緒らしい。
いやまて、つい了承してしまったけどなんなんだこの状況
推しと2人で帰ってるんだけど？どこの乙女ゲー？この状態から入れる保険ってある？
というか治くんは？一緒に帰らないのか？
私たちの間に会話はなくて、足音だけが響く。
えっ話すことないの？尚更なんで私なんかと帰ろうと？謎が謎すぎて謎
…え〜まじでなんでだ…？何もなしに一緒に帰る…？今まで関わったの…保健室のやつだけやん？
それだけで一緒に帰る理由…？
今まで何度か男に誘われることはあっ…ん？
それって私に好意を抱いてる…人達…
…待って推しが…私の事…
いやいやいや、いやそんなわけないわ、自惚れるな
でもそれ無しにしたらますます謎が…そして今までの解釈違いが全てあてはまっていくぞ…？
もしかしてまじで、いやまさかそんなこと
侑「あの」
『は、はい』
侑「髪型、めっちゃ似合うとる」
『ありがとう…？』
突然話しかけられたかと思ったら褒められて、びっくりして返答が疑問形になってしまった。
ふ、へへ、似合ってるんか…推しに言われると嬉し過ぎて死にそうになるな。何回私を殺すのかこの人は
そしてまた沈黙。ちょ、ちょっと気まずいぞ、関わりといえばあれだけやし、そりゃこうなるわな…私から会話を持ちかけた方がいいのか…？
『み、宮侑くん』
侑「…何？」
『バレー、めっちゃ上手いよな、上手いって言葉だけで表してええんかとおもうくらい。ほんまかっこええ』
咄嗟に出た言葉。うわーっやっべ名前呼んじゃった、照れる…タメ語でよかったかな…
まあ本人にバレてるしいいでしょう…ちょっとでも気持ちを伝えられたら…
って何哀愁に浸ってんだ！まだ終わっちゃいねぇよ！
心の中で自問自答ぐだぐだと繰り返していると
横を歩いていた推しがぴた、と歩くのをやめた。
何事かと思って振り返ると
侑「A、さん！」
『は、はい！』
いきなり大きな声で名前を呼ばれて、驚いて声が裏返ってしまった。はっず…
そして目の前で深呼吸をする推し。なんだ、何が始まるんだ、ちょっと怖い
そして次の瞬間、
侑「…っずっと、好きでした！俺と付き合ってください…！」
綺麗に90°に腰を曲げて、差し出された手。
拝啓、美咲様
もしかしてとまさかが、起こってしまいました
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 177人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塩太(プロフ) - 宵さん» ありがとうございます！ちょっと残念な美人を目指しました、そう言っていただけてとても嬉しいです(*´▽｀*)最後まで読んでいただき、ありがとうございました(´∇｀) (2021年1月17日 10時) (
レス) id: e4c4c562f1 (このIDを非表示/違反報告)
宵(プロフ) - 完結おめでとうございます！美人でオタクってのが面白くて読むのがやめられませんでした笑 (2021年1月17日 1時) (レス) id: c803e6d072 (このIDを非表示/違反報告)
塩太(プロフ) - あみんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*´▽｀*)応援ありがとうございます！頑張ります！ (2021年1月16日 20時) (レス) id: e4c4c562f1 (このIDを非表示/違反報告)
あみん(プロフ) - コメント失礼します！！侑くんが好きな子に素直になれない感じの話大好きなのでいつもキュンキュンしながら見てます！！更新応援してます！！ (2021年1月16日 19時) (レス) id: ace2dffc29 (このIDを非表示/違反報告)
塩太(プロフ) - 推しのパンツさん» コメントありがとうございます！夢主ちゃんは推しに好かれるためには「おもしれー女」になるしかないと思い込んでいるので、それ故のこの鈍感さなのだと思います((ありがとうございます！頑張ります！(*´▽｀*) (2021年1月16日 11時) (レス) id: e4c4c562f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：塩太 | 作成日時：2020年12月12日 22時
