おもしれーオタク【宮侑】

14話 ページ15

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侑side

日直ということで担任に押し付けられたノートの山を準備室にに運び終えて、教室に帰る

ちょうど北さんと話してたから断れんかってん…！

北さんの圧には耐えられない。それを知ってじゃないだろうなあいつ

ぶつくさと心の中で文句を言っていると

ドンッと体に衝撃が

『う、あっごめんなさい』

そう言って足早に立ち去ろうとする女子

いやまてちゃう、この人は

気付けば腕を掴んで引き止めていた。

びっくりしたように振り向く彼女はやっぱり

Aさん…！

しかし彼女の表情は思っていたものと違った。

その大きな瞳からはボロボロと涙が流れている。何度も擦ったのか目元は真っ赤だった

侑「あ、だ、大丈夫ですか」

咄嗟にでた言葉は俺のキャラに全く合わない、詰まりまくった挙句の敬語。驚いてどんな言葉をかけていいか分からなかったとはいえダサすぎる

慌てて返事をするその声は若干震えていた

そして気付く

彼女の頬の叩かれたか何かされた跡に

そして直ぐに怒りが湧いてきた。Aさんの綺麗な顔になんてことしてくれとんねん

じっと見ていたからか顔を伏せる彼女

そして跡に残るのはダメだと保健室に連れていった

え、待て今俺Aさんと手繋いでへん？？

指細…スベスベやん…やばいわ…

好きな人とこんなこと、健全な男子高校生が何も思わないはずがない。

なんだかすごく時間が短く感じた。

そして保健室に到着して立ち止まると、わっ、とぶつかった。

ん''んっと悶える心を抑えて

Aさんをソファに座らせた

そして湿布を取って戻ると、

ガッチリと腕で顔をガードしていた

侑「…湿布、貼れんで」

『ちょっとまってください、顔みんといて…』

そう言う彼女の隠しきれていない耳は真っ赤に染まっていた

何その反応、

侑「ええから」

『あ、かん、無理』

震えた声で言う彼女の腕を掴むと、全く力は入っていなかった。

そして、目に涙をためて真っ赤になったAさん

あかん、そんな顔されたら勘違いしてまうやん

俺も少し顔が赤くなっているかもしれない。サッと湿布を頬に貼る

すると次の瞬間

バタンッ

侑「えっ！？だ、大丈夫か！？Aさん！？！？」

急に倒れた彼女の肩を揺すってみるも、起きる気配はない

俺は急いで保健の先生を呼びに行った。

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