え？ 彼氏？ 普通に一般人ですけど。THE SECOND 【となりの坂田。】

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Aside

お、おちつけ、流されるな…

いくら悠が可愛すぎるからって流されるわけにはいかない……

『あ、明日普通に仕事あるし…』

目線を右に右に逸らしながら悠に言うと、あっけらかんとした返事が返ってくる。

｢だいじょーぶだいじょーぶ｣

そうへらへらと笑う彼に全力で問いかける＿＿

『なにが？？』

いやいや、本当に何が？

うちの職場には斉藤美月という最強の察しがよすぎる人間がいるんだ!!!

痛む腰を抑えているところなんか見られたら、確実に!!!

“あっ、なるほど、そーゆーこと？？
ふーん?? なるほどね？”

とにやにやしながら言われること間違いなしである!!!

“うちのAに手ぇ出しやがって…
アイツこ〇す”

の可能性も充分ありうる。

美月はお兄ちゃんと同じタイプの人間だからな。

美月は私にとって“常識人に見えて実は1番ヤバいやつ”というポジション。

ましてやお兄ちゃんにバレた日には…考えるのも恐ろしい。

これは悠の身を守るためでもあるということを忘れて欲しくはない。

というかお兄ちゃんとか美月にバレても悠は困らないだろ！

あの二人のブレーキ役誰がやってると思ってんだ！

美月はまだしもお兄ちゃんに関してはまふくんとか2人がかりでやっと止めれてんだぞ!

そのうちまふくんの胃が死ぬぞ!!!

それでいいのかお前は！

『だから！とにかく今日はダメなの!!!

え、えーと、そうだ、明後日！
明後日なら次の日週末でしょ？
明後日ならいいから！

ね、あと2日だけ我慢し＿＿』

私のためにも、まふくんの胃のためにも、ぷちぷちと私のパジャマのボタンを外していく悠の手首を掴んで止めるが、逆にその手首を掴まれてしまった。

｢えー、もう止まられへんし。

だってほら俺って、ドクセンヨク、強いからさ｣

そう言ってニヤリと笑う彼を前に悟る。

あ、終わったな＿＿＿＿と。

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