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鬼さん三十四人 ページ36

[ん、……んぅ?]

朝、自分のベッドの違和感で目覚める…。

[おはよう兄貴…可愛いな。]

目を開けるとそこには優しい眼差しで俺を見つめる晋助。

[………は?]

[兄貴良い所住んでるんだな…良い隠れ家になる…。]

使いたいんだな、素直に言えば良いのに。

[使えば良い…何人かなら泊めてやるよ。]

[来るのは俺一人だ、有難く一緒に居させてもらうさ……さァ二度寝しようぜ。]

ペシッと晋助の頭を叩きキッチンへと向かう。

珈琲を作り溜まるのを待ち着替えをする…晋助は着替えているようで、俺の服は銀時の服と晋助の服を合わせたような感じだ。


髪を束ねていると

[兄貴…それまだ使ってくれてたんだな。]

髪は晋助が誕生日にくれた物でくくっている。
誕生日は10月20日、銀時と10日違いだ。

[初めてのプレゼントだったろ……だからな。]

そう言うと晋助は嬉しそうに頬をかいた。

朝御飯を晋助と食べていると晋助が真剣な顔をして俺の名前を呼ぶ。

[兄貴……今日は吉原には近付くな…。]

[吉原…あぁ〜……なんか面倒な事が起こるか。]

[あぁ、だから近付くなよ……。]

[多分近付く事はねぇと思うが。]

朝御飯を食べ終え晋助は宇宙へと戻った…俺は万事屋へ。

行く途中に銀時を見かけたので店に入り声を掛ける。

[も、もう良いだろ?パフェ奢ったんだから!見逃してくれよぉ。]

[銀時ィ?てめぇ何子供に奢らせてんだ?]

[あ、兄貴!?でもよ……こいつ俺の財布すったんだぜ?]

[銀時の財布に金なんか入ってんの?万年金欠パーマのくせに?]

[扱い酷くね!?兄貴俺への扱い!]

[まぁ、良いけどよ……スリしてんなら警察か?]

逃げられねぇ様に坊主の隣に座る。

[さァ……行こうか坊主。]

[待って!待って兄貴お願い!]

[誰が兄貴だてめぇ見てぇな小汚ねぇ弟を持った覚えはねぇよ。]

と言って銀時は坊主の首根っこを掴み連れて行く。

[まぁまぁ…。]

[待って下さいいぃぃ!オイラどうしても金が入用なんすっ!]

と言って着いてきたのは吉原桃源郷だった……やべもう晋助との会話忘れてた。

花魁共が俺と銀時に引っ付いてくる…。

[いらっしゃいませー!旦那ぁ私たちと一緒に遊ばない?]

[はいはい!後で行くから後で!]

[ごめんよ、お嬢ちゃん方……生憎俺なんかより良い色男が居るからよそっちにしてくれないか?]

[あらごめんねぇ?待たねぇー!]

鬼さん三十五人→←鬼さん三十三人



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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時

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