鬼さん十三人 ページ15
[わかった……おやすみ。]
[おやすみ。]
[はい、おやすみ……二人共。]
おやすみと言った後、部屋を出て居間に行く…何時も松陽さんがお風呂を出るのを待って戸締まりを手伝うのだ。
[明日の朝ご飯何しようかな……。]
この時間は意外と好きでもある…一人で考え事をしながら時間を潰すのは楽しい。
[前の俺はこんな楽しくなるなんて考えもしなかったなぁ……銀時守って…生きる為に必死で、人を殺す事も普通に出来た……生まれた時から化け物扱い…辛かったけど銀時が居たから生きようって思えた、銀時が居なかったら松陽さんや、コタ、晋助にも会えず自分から死を選んでただろうな……。]
[生きてて良かった、もう銀時達を残して死ねねぇよ……家族が出来たんだから…俺は……普通だよ。]
[Aは、元から普通ですよ。]
[松陽さん……そうですかね…俺には普通の人間が持ち得ないような力を持って生まれました…だから化け物と言われていたんです、その弟も化け物なんじゃないかと言われ銀時まで辛い思いをさせてしまった。]
[Aはどんな力を持っているのです?]
[俺は……動物と会話が出来たり、人の感情が見えたり…傷や壊れた物を直せたり、先読み…千里眼が使えたりです。]
[……そうですか…でも、Aも銀時も普通の人間ですよ…どんな力を持ってようと人間には変わりありませんよ。]
[松陽さん…本当に、貴方には感謝しきれません。]
[ふふっ……さて、戸締まりもしましたし寝ましょうか。]
[はい、では…おやすみなさい松陽さん。]
[えぇ、おやすみなさいA。]
あれから10年が経ち……銀時達は十五歳に俺は十八歳になった……。
[三歳の差ってでけぇな……。]
[何言ってんだよ兄貴。]
[兄貴は十八歳になったんだもんなー!]
[十八歳になっても変わらないな兄貴は。]
[え、変わらないって何が?]
[面倒みの良い兄貴って所だ。]
[[ほんとに……。]]
[ははっ!仲良いなお前ら……そうか、変わってねぇのか俺は。]
[あぁ。]
[でも、お前らはだいぶ変わったな……。]
[[何処がだ!?]]
[んー、背も高くなって腕っ節も上がったし…何よりかっこよくなった!]
[かっこ良いか!?]
[あぁ、かっこいいよ3人共。]
[[[……////]]]
[あっはっはっ!!顔赤くするのは変わってねぇな!]
うーん桃色が消えねぇな……、どうしよう。
俺に恋してちゃダメだろ流石に。
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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時