検索窓
今日:1 hit、昨日:37 hit、合計:42,619 hit

これから ページ10

Aside**


あ〜〜〜〜こんなに全身がじわじわ痛いのは児童福祉施設のババアに追いかけられて4階から飛び降りた時以来だ。くそ、あのハゲめ。
でもまさか、天井があの程度の衝撃で崩れるほど脆かったとは。手抜き工事かどうか再調査することをオススメする。

レオリオ「とにかく、この様子じゃ試合どころじゃねぇよ」

黙って倒れたままいると、ついにレオリオが私の容態を見て勝手に判断を下した。彼の安静にしたほうがいいという優しい気持ちが汲み取れないわけじゃないけど、試合を諦めるわけにもいかなかった。

「バカ野郎。まだ試合は終わらないんだよ」

お前も相変わらずだなと、よろよろ立ち上がる。足って普段、こんなに体重支えてるんだっけって言うくらい足に負担がかかってるのがわかった。

レオリオ「あぁ!?お前今自分がどんな状況かわかってんのか!?」

「レオリオ。私が何でわざわざ、あのハゲを庇ったのかまだわかってないようだね。優しさなんて甘い理由じゃない。…ただあの時、この試合を終わらせたくなかったんだよ」

レオリオは、険しい表情で私の話を聞いた。彼が試合を止めようとしたのも、今私の話を黙って聞いてくれているのも、全部が彼の優しさだった。

ハンゾー「…そんなこったろうと思ったぜ。お前があの一瞬で俺を蹴飛ばしてなかったら、俺は下敷きになって死んでただろうからな」

どうやらハンゾーは無事だったらしい。焦って容赦なしに蹴飛ばしたから多少傷を負っているが。

「そういうこと、じゃあ始めようか」

ハンゾー「しかーし!俺は降参するぜ。まいったよお前には」

「はぁぁぁ?何でだよ。頭でも打ったの?それともトイレ我慢してる?」

ハンゾー「馬鹿にしてんのかテメー。いくらやっても俺はお前には勝てねぇよ。審判、次の試合を始めるぜ」

「ふざけんじゃねぇジャポニイズ!お前の取り柄は諦めないとこだろ!あれは私に殺されないための演技か!?」

レオリオ「おい、暴れんじゃねぇ。お前はとにかく医務室で安静にしてろ」

ブーイングを飛ばしてもハンゾーはこちらに背を向けたまま何も言い返さなかった。

ネテロ「この試合、Aの勝利!」

ネテロ会長がゆっくり言い放つ。これでもう何も変えられなくなった。
命を張って守った試合はあっけなく終わってしまい、試験に合格してしまった。これからのことは大人しく医務室のベッドで横になりながら考えることにする。

番外編 繋がろう 1→←眉を下げて笑う



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
設定タグ:HUNTER×HUNTER , 幻影旅団
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ナツメ | 作成日時:2018年11月19日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。