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番外編シャルナーク青年の苦悩 1 ページ47

＊＊シャルナークside

「うーん……あ！もう行かなくちゃ。じゃあまた連絡するから！」

シャル「え、ちょっ！まだ話終わってないんだけどっ」

早く切り上げようとするAを引き止めるように言葉が、無意識に出てしまう。男の癖に、年下の女の子に縋るような声を出してしまったことが瞬時に恥ずかしくなった。
けれど通話終了のボタンを先に押した彼女の方はそんな俺のもどかしい気持ち、わかってないんだろうなぁ…

シャル「…ああ"～～～もうっ、何なんだよっ……！！！」

『わかってないんだろうなぁ、』って何だ！言ってないんだからわかるわけないだろ。特にあの『男女恋愛？何ですかそれ？ポン酢につけて食べていい？』とか言いそうなAには言ったとしてもぜってぇわかんない…！

シャル「………団長め…こうなったら行ってやろうか…ジャポン…」

血迷いながら携帯で飛行船とフェリーの時刻表の羅列を目で追う。
本当に行くかっていうとそうではない。こっちはこっちでちゃんと団長から頼まれてる仕事があるし、アジトの留守番もある。でも、行けないってわかっててもどれくらいの距離にいるか知りたい。…………待てよ、実はキモいんじゃないか、コレ。ストーカーじみてるんじゃないか、俺。

いや普通にキモいな！！！！やめよう！！

フィンクス「なぁ、さっきからシャル何やってんだ」

フェイタン「目合わせない方がイイヨ」

ズルズルと床にしゃがみこんで頭を抱えている、徹夜二日目の俺の生態を知っているメンバーからの視線は冷たい。

シャル「…そんな危険な者じゃないって……でも今は放っといて」

フィンクス「今の電話Aだろ？相変わらず拗らせてんのか」

フェイタン「A？ワタシAと話したかたよ」

放っといてって言ったのに絡んでくる二人に呆れながら顔を上げる。……でも、よくよく考えてみればフェイタンの言葉が引っ掛かって、

シャル「え、フェイタンAと何話すんだよ」

いや参考までにだ。Aのことなら何でも知りたい！とかそんなストーカー予備軍みたいなニュアンスは含まずにだ。

フェイタン「マリカの裏道見つけたから教えてやるね。きと驚くよ」

…クソ、可愛いなフェイタン…！！そういや昔、夜通し二人でゲームしたりしてたもんな…！！俺の汚れた心をペインパッカーしてくれ。

シャル「今団長の仕事でジャポンだって。しばらく連絡とるのは無理そうだね」

この調子じゃ、次に会うのは8月末かな……。