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時代 ページ33

クロロ「お前は子供に甘すぎる」

クロロはまた呆れた口調で、溜め息を吐くみたいにそう言った。
私がエアガンをそれっぽく乱射しまくって、追跡を諦めたクソガキが身を翻して逃げて行ったのは5分前のことだ。

「大人は子供に優しくするもんだよ、たとえクソガキでもね。私はそう思う」

エアガン撃ちまくってる時点で、私はまだまだ大人じゃないのかもしれないけど。

クロロ「お前は優しくされなかったのに?」

不思議そうに質問する顔、昔から変わってないなぁ。

「アンタがしてくれた」

クロロ「………そうか」

「別にクロロだけじゃないけどね」

クロロ「はいはい」

なんかいい話っぽくなってきたな!でもこの小説は全然いい話じゃない。読者は勘違いしないよーに。

「ていうかそろそろ何処に向かってるか教えてよ」

クロロ「あぁ、そうだな。…まぁ、“お前が知ってる奴”のところ、とでも言っておこうか」

何だよ、勿体振りやがって。

クロロ「『勿体振りやがって』って顔だな。安心しろ、もう着いたよ」

………そんなに顔に出てたか?いや出てたんだろうな。

「マジ?」

目の前に見えるのは明らかに流行ってないラーメン屋。しかもシャッターが閉まっている。

こんなとこに何の用だよ、もし『特訓の前に腹ごしらえだ』とか言ったら殴ってやる。

クロロ「何してる、こっちだ」

変なキャラクターがラーメンを食いながら口から火を吹いているデザインの看板を呆然と眺めていると、『そっちじゃない』と呼び掛けられた。しかし『良かった、ここじゃなくて』と胸を撫で下ろす暇もなく、驚きは続く。

振り向くとマンホールの蓋を外したクロロが、こっちだと下を指差していた。

懐かしい人→←クソガキ



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作者名:ナツメ | 作成日時:2018年11月19日 18時

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