初恋とココア【黒羽快斗】

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白馬くんの優雅にコーヒーを啜るその姿が無駄に様になっていて、自分の場違い感に居心地の悪さを感じる。



もちろん私はコーヒーなんて飲めるわけもなく、つぶつぶいちごミルクを美味しく頂いている。



「なるほどね。両思いなのに付き合っているのか分からない、と」



「……うん」



そう言う白馬くんは、口角は上がっているのに目が笑っていないという、何とも怖い顔をしていた。



「僕ならそんな曖昧なことしないのになぁ。それに今日みたいな特別な…」


「えっと、聞いてくれてありがとう……でももう二時間近く経ってるし、そろそろ帰るね？」



そう、喫茶店に入ってからというもの、ほぼずっと白馬くんの自慢話で時間が過ぎていったのだ。


今飲み終わったいちごミルクももう三杯目だ。



何か言いかける白馬くんを残し、自分の分のお金を置いて店を出る。


後ろに白馬くんがいないかどうかを確認してから全速力で家に帰った。




……ごめん、白馬くん。









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