マネちゃんは暗殺者 part２

悲しいと嬉しい ページ33

公式ＷＵは、女子の黄色い声の中行われた。




殆ど・・・いや、全部？が徹への歓声で、こんな奴のどこが良いのかと首を傾げる。


顔か、顔なのか。




「いいじゃーんマッキー！キレキレだね」




真顔でピースする人初めて見た。




「ごめん金田一、今の少し高かったね」


「あっイエ！ハイ」




前から思ってたけど、何で金田一だけそのまま呼んでるんだろう。




「岩ちゃんちょっと力んでない？」




あ、余計な事言いそうな予感。




「いいトコ見せようとしなくていいんだよ！女の子は誰も岩ちゃんなんか見てないからね！」




やっぱり。




怒った一兄が徹にボールを投げつけようとして、金田一に止められていた。








ＷＵ終了、挨拶も終えた。




「よーし、やるかあ！それじゃあ今日も、信じてるよ、お前ら」




徹の、試合前のいつもの一言。


その瞬間、皆の空気が変わった気がした。








徹のムカつくツーアタックで先制した青城は、変人速攻と普通の速攻の見分け方を見付けたり、田中先輩を集中的に攻撃したりして、１セット目を先取した。


２セット目は、菅原先輩の活躍もあって烏野に奪られる。


３セット目、デュースまで追い詰められ、けれど最後に勝利したのは青城だった。




翔陽君と影山君の変人速攻をどシャット、それが最後の１点だった。




青城の勝利は嬉しくも悲しくもあって、涙が止まらなかった。


「Aの泣き顔！レア！」なんて言ってきた徹に１発蹴りを入れて、整列する。




あんなに静かな烏野は、初めて見た。

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