マネちゃんは暗殺者 part２

初日と赤点 ページ4

１週間後。土曜日。


合同練習、ｉｎ生川高校。




「・・・デカい」




思わずそう呟いてしまう程に、集まった男子高校生は誰も彼もがデカかった。




「Aちゃん、マネージャーちゃん達向こうに集まってるから行ってきな」




黒尾先輩が指差した先に居るのは、美人３人。


眺めていると、気付いた様で笑顔で手招きをしてくれた。




「音駒、マネちゃん入ったんだ〜」


「しかもメチャ可愛い。名前なんて言うの？」


「あ、初めまして、１年の和帝Aです。よろしくお願いします」


「よろしくね！私は梟谷学園３年の、雀田かおり。で、コッチが白福雪絵」


「よろしくね〜。私も梟谷だよ」


「私は森然の宮ノ下英理。よろしくね！」


「はい、よろしくお願いします」




本当は生川にもマネさんが居るらしいけど、今日は熱を出してお休みだそうだ。




「Aちゃん、黒尾に聞いた？今日が今年度梟谷学園グループで集まる最初の日だから、自己紹介するんだって」


「いえ、聞いてないです。でも、大丈夫ですかね。ウチ、中間テストの補習で約１名遅れてくるんですが・・・」




そう、灰羽は、私が折角教えてあげたにも関わらず、バッチリ数学と英語で赤点を取ったのだ。




「そうなの？２・３年は全員居るみたいだけど・・・赤点取っちゃったのって１年生？」


「はい」


「いやいやAちゃん、絶対ウチのがヤバイから。何てったって、補習で居ないの主将だよ！？」


「マ、マジですか・・・」


「マジです」




京治をあんなに疲れさせるだけあって、梟谷の主将は頭が悪いらしい。




「まあ、副主将の赤葦がかなりしっかりしてるから大丈夫なんだけどね〜！」


「ウチは３年が馬鹿だからね。２年に副主将やらせる事自体イレギュラーなのに、その上あんなにしっかりやってくれるから」




どうやら京治は、マネさんにかなり信頼されているらしい。

自己紹介と言い方→←昼休みと放課後

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す