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罪深き王子様 1 ページ11

「姉さーん……あれ?姉さん…?」
ある日突然、姉がいなくなった。いつもの姉の部屋には人影も全くない。

色々聞いてみたが、全く足取りが掴めない。1日だけだと思って待っていた。

夜になり、朝日が登り、太陽が南に上がっても姉は帰らなかった。

そんな時だった。
父がおよそ2ヶ月ぶりに帰ってきたのだった。
姉の失踪を父に知らせようと駆けた。

父愛用の会議室は、かなり誰かがいた。

『皇帝様、これは……?』
『これは私の父の字…「皇女は貰ってゆく」
…間違いない。連れ去られた。』

父と側近の龍が話していた。
皇女は姉のこと。姉のことについての会話だった。

龍を纏める長の娘のため、姉は皇女と呼ばれている。

『前皇帝は…狐が嫌いであった』
(姉さんがいなくなったのは狐が嫌いだから、なんて理由なのか?)

母以外にこの国には狐がいなかった。
もしかすると母はこの国の嫌われ者だったのかも知れない。

『陽菜は不慮の事故だったにしても、羽菜は違うだろう…誘拐事件だろうな。
一国の皇帝だったにしても、それは犯罪行為。許す理由にはならない。

見つけたら捕まえろ。……ただ、前皇帝は妖力がかなり高いから気をつけろ、いいな。』

そうして、前皇帝の指名手配は始まった。

罪深き王子様 2→←幕間劇 憂いの孤独



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作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:みりんちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fbkkydi/  
作成日時:2014年11月23日 21時

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