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D.S
「……いただきます」
クルーウェル先生から貰ったアイスはバニラ味で、それを持ってルイス先生が出してくれた椅子に座る。左隣にルイス先生、右隣にエースの順だ。
エースはもう既に食べ終わったらしく、イチゴの柄が描かれた入れ物が机の上に置かれている。エースをちらりと見ると、どこか拗ねたようにエースも僕を見た。
「ちぇー、俺だけのアイスだったのに」
「なっ。……なら早く来れば良かっただろう」
「早くったって、十分程度で探しに来るとかさぁ。デュースくん、そんなに俺のこと心配だったの？」
「そりゃ、ダチが危ない目に遭ってないかとか心配するのは当然だろ！？」
『どうどう、二人とも落ち着いて。エースは煽らない』
「「……はーい」」
売り言葉に買い言葉。こっちを見てそう溢すエースに言い返せば、また違う煽りが飛んできた。それに反応すれば、ルイス先生に胸のあたりを軽く押される。
エースとの距離が開き、髪が優しく撫でられる。そのまま言い聞かすような優しい静止の声に頷けば、ルイス先生は『良い子』と笑った。
それがなんだかくすぐったくて温かくて。思わず目を閉じれば、もっと頭を撫でられる。
『ん、デュース早くアイス食べな』
「うっす！いただきます！」
白いアイスにスプーンを滑らせ、口に運ぶ。まだまだ暑さが残るこの時期に食べるアイスは、格別に美味い。先生から貰った、というのもあるかもしれないけれど。
職員室は今は僕とエース、それから先生たちしかいない。そんな中で食べるアイスは、僕たちだけの秘密のような気がして何だか嬉しくなる。
……なるほど。エースもこんな気持ちだったのか。
そう思ってエースを見れば、何かの紙を書くクルーウェル先生と楽しそうに話している。割とフランクに話しているが、クルーウェル先生が怒る気配はない。
きっとそれは、エースの性格というか話し方というか。僕には真似できない何かが、エースにはあるんだろうな。
何だか羨ましくて、僕はエースたちから視線を逸らす。必然的に、隣にいたルイス先生と目があった。
『どした？』
「い、いえ。……何も」
ダチに嫉妬していた、なんて情けないこと言えるはずがない。ぶんぶんと首を振れば、ルイス先生は『そっか』と笑った。
溶け始めたアイスを口に運んで、飲み込んでを繰り返す。その間ずっと、ルイス先生は僕を見つめていた。
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あいらいん - なんでこれ公式じゃないんだろうって思うくらい好き (2023年4月4日 10時) (
レス) @page43 id: c168593882 (このIDを非表示/違反報告)
硝子ーtengitune.(プロフ) - このラジオに出れるなら私は最近泣いたの所に「プリ〇ュアで泣いた」って言いそう (2021年9月25日 20時) (レス) @page36 id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ鍋 - 碌無者さん» 完全な手違いですね……。消そうと思っていた方じゃない方を消してしまって……。ありがとうございます(ﾉД`) (2021年9月24日 7時) (レス) @page1 id: 067328da22 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - あんなに書いてらしたのに続編が消えていて……手違いでしょうか？ ご愁傷さまでございます。 (2021年9月24日 1時) (レス) @page50 id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 了解です！頑張ってください (2021年9月23日 22時) (レス) id: ae4d7ce9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2021年9月6日 22時
