トライアングル age11 ページ43
うちの学年でも新学期からずっと流行っていて,友情の証って感じで,皆かなりの枚数のカードを書いているみたい。私も結衣ちゃんやまりんちゃんとは交換済みなんだけど,実は男の子とは,まだ一枚も交換した事がない。だけど高尾は彼氏だし,そろそろ書いてもらってもいいんじゃないかな・・・・・・と思って。花日「好きな物とか色々知りたいし。・・・・・・ダメ・・・・・・かなぁ」高尾がちょっと考えるような顔をした。だけどすぐに,にこっと笑ってプロフを受け取ってくれる。わーい!やったー!!嬉しくてぴょんぴょん飛び跳ねた私に,高尾が手を差し伸べた。高尾「一緒に帰る?」うん!と言おうとして,約束を思い出す。花日「あ・・・・・・ごめん。今日は結衣ちゃん達と帰る約束しちゃったの・・・・・・」高尾「そう。じゃあまた明日」思ったよりあっさり高尾は手を引っ込めて,ばいばい,と歩いて行ってしまった。後ろから走って来た数人の男子に声をかけられている。その中には,お兄さんの和成君と同じクラスの緑間君もいた。何の話をしているのか,高尾達は楽しそうに笑いながらどんどん遠ざかって行く。少しだけ残念な気持ちになりながら,私は高尾のいなくなった昇降口の向こう,校門まで続く道をしばらく眺めていた。花日「結衣ちゃん達,遅いな・・・・・・」独り言のように口に出してみる。もうそろそろ戻って来てもいい時間なんだけど。先生に別の用事を頼まれちゃったりしてるのかな・・・・・・。花日「あ,堤君」下校する生徒の波が途切れたタイミングで,堤君が外を横切るのが見えた。凄くつまらなそうな,怒ったような表情で下を向いて歩いている。当然というかなんというか,一緒に帰る友達もいないみたいだった。花日「やっぱり,ひとりで帰るんだ・・・・・・あれ?」堤君の事を走って追い掛けている,ひとりの女の子がいた。ふたりは何か話して,そのまま一緒に帰って行った。ぼんやり呟いたら,何故かいきなり
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作成日時:2022年10月3日 0時