トライアングル age7 ページ39
高尾は,こんな私でもいい事あるよって,そこが好きだよって,そう言ってくれてるんだよね!嬉しい。もう,嬉しすぎて顔が赤くなってきちゃった・・・・・・。私の火照った顔に,優しく笑いかけてくれる。うう,やっぱりカッコイイよー。後ろからぽんぽんと高尾に頭を撫でられて,照れに照れまくっている私に,堤君は完全にしらけてしまったみたいだった。堤「・・・・・・誰もこんなの,とんねーって」と小声で言って,耳の欠けたうさぱんだ消しゴムを私のペンケースに戻すと,さっさと席を立ってどこかへ行ってしまう。それを見送っていた高尾が,やっと私の頭から手を離した。高尾「次,体育だよ。行かなくていいの?」覗き込まれて,我に返った。花日「あ,うん・・・・・・」壁の時計を見たら,あと二分くらいで休み時間が終わるところだった。更衣室で着替えて,チャイムの時には体育館で整列して・・・・・・って考えたら,もうあんまり余裕がない。結衣「いこ,花日」結衣ちゃんに促されて,私とまりんちゃんは早足で教室を後にした。なんだか頭がぼーっとして,また後でねって小さく手を振ってくれた高尾に,上手く反応出来なかった。だってよく考えたら,皆の前で改めて彼女宣言されて,なんか抱きしめられちゃったりして,おまけに独占宣言されちゃったんだよ!わわわ,恥ずかしい!でも,嬉しい・・・・・・。クラス公認のカレカノって,幸せなんだけど・・・・・・なんだかすごく,落ち着かないよ。
先生「授業始めまーす!」先生の声に,皆が一斉に注目した。何時もは体育館で一緒の授業でも,男子と女子で別々に試合をやったりするんだけど,ここ数回はずっと男女合同。それは何故かと言うと・・・・・・。先生「今,ダンスをやってるの。堤君と相川さんは初めてだから,まずは皆が踊るのを見てて」先生の説明に,堤君はやる気のない声で「へーい」と返事をし,紅葉ちゃんは「わかりました」と返事をした。ふたりとも輪から外れて壁際まで歩いていくと,堤君はだるそうに座り,紅葉ちゃんはそっと座った。先生「じゃあ曲かけますね。一度皆で踊ってみましょう」先生が持ってきたCDデッキから,軽快なダンスミュージックが流れてくる。ダンスの班ごとにまとまっていた私達は,他の班とぶつからないように気をつけながら踊った。先生がこの授業の為に選んだのは,人気グループのCDに収録されている曲だったから,アップテンポで大変だけど,皆楽しそうに体を動かしている。
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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...
作成日時:2022年10月3日 0時