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Wデート age15 ページ25

高尾「ここを曲がって・・・・・・あの店の前を通ったよね?」記憶力のいい高尾が,花日のかわりに皆を先導して歩く。花日「うん。すっごく可愛い文房具屋さんだったから,思わずとまりかけた」高尾「その前は,右を曲がったところにある雑貨屋の前でとまりかけてたから・・・・・・」花日「ハートのハンカチが売ってたとこだよねっ」高尾の確認に花日が返事をする。それを聞きながら,桧山は呆れた顔をした。桧山「・・・・・・寄り道しまくりだな」結衣「でもわかる。可愛いグッズはパッと目に入ってきちゃうんだよね」ねー,と私と花日は顔をを見合せて笑った。高尾「その前は・・・・・・こっちか」通路の左右を見回しながら歩くけど,やっぱりそれらしいぬいぐるみはない。花日「やっぱりないよ・・・・・・うさぱんだ・・・・・・」しょんぼりする花日に,ひとりだけ立ち止まって通路の反対側の先をじっと見ていた高尾が,「綾瀬」と手招きした。呼ばれた花日と私達がそばへ行くと,高尾が通路の手すりの上を指さした。そこに,ちょこんとうさぱんだのぬいぐるみが転がっている。花日「あ,あった〜〜〜〜〜〜〜〜!!」花日が手すりからうさぱんだを取り上げて,ぎゅっと両手で抱きしめた。やっと戻ってきた花日の笑顔に,皆がホッとしたその時。ショッピングモールに時刻を知らせる鐘の音が響いた。結衣「あ。五時のチャイムだ・・・・・・そろそろ帰らなきゃだね」うさぱんだを抱いた花日が,私と桧山に笑いかけた。花日「一緒にうさぱんだ探してくれてありがとう!」大好きな高尾からのプレゼントだったもんね。・・・・・・よかったね,花日。結衣「じゃあ花日,今日はもう帰ろっか」うんと頷いた花日に,高尾がごく自然に手を差し出した。また手を繋いで歩き出す花日と高尾に続けて,私と桧山も歩き始める。勿論,手は繋がない。でも・・・・・・。あっという間だったけど・・・・・・楽しかったな。桧山と一緒にご飯を食べて。結衣「楽しかったね。プリも撮れたし」口に出して言ってみる。あのぎこちない空間。そして手も繋げない私達。これが桧山と私の距離感なんだっていえば,その通りなんだけど・・・・・・。でも・・・・・・やっぱり繋ぎたかったな。桧山と,手・・・・・・繋ぎたかった。四人で遊ぶのは楽しかったけど,でも・・・・・・このまま終わっちゃうのは・・・・・・。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...  
作成日時:2022年10月3日 0時

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