Wデート age8 ページ18
花日「ねえねえ,何するー?したい事とか色々あって,楽しみすぎるね〜〜〜〜〜〜!」今日のデートコースはショッピングモール。此処ならお店も食べ物も揃っているから,行き当たりばったりでも大丈夫だろうという高尾の提案だった。でもさっきからの花日のはしゃぎぶりを見ていると,花日が喜びそうな場所を高尾がセレクトしたというのが正解なんだろうな。うーん,どこまでも紳士な男,高尾・・・・・・。花日が手にしたモールの地図には,いつの間にチェックしたのか,あちこちのお店にペンでチェックを入れてある。・・・・・・いやいや,ちょっと待って。このマークつけた順番通りにお店を攻略していたら何時間あっても足りないよ,花日・・・・・・。結衣「帰りはあんまり遅くなるなって,お父さんに言われちゃった」さりげなく釘を刺してみたけど,花日「そっか,そうだよね。じゃあ計画的にいかなきゃ!」花日はけろっとしている。・・・・・・うーん,やっぱり通じてない・・・・・・。そんなお喋りをしながら通路を歩いていると,出店のような雑貨屋さんがあった。花日「あっ,この帽子かわいーい」手前の籠に入った色とりどりの帽子の中から,花日が麦わら帽子をすくい上げる。早速鏡の前に向かって被っていると,当たり前のように花日の肩に手を置いた高尾が,後ろから覗き込んで微笑んだ。高尾「可愛い。似合うんじゃない」花日「ほんとー?」・・・・・・自然だ。素晴らしく自然にイチャついている・・・・・・。この手があったか,と私もすぐさま籠から適当な帽子を取り出した。結衣「ひ,桧山!これ可愛くない!?」桧山「・・・・・・・・・あんまり」複雑な表情で言われてしまってから,顔の前に翳したものが帽子じゃなく,おカメのお面だった事に気が付いた。・・・・・・うん,可愛くない。って,なんで帽子売り場にお面があるの!?まずはそこの所をお店に問いただしたいんですけど・・・・・・!私の動揺に気付いた桧山がニヤリと笑った。桧山「あ,でも見慣れてきたらしっくりくるな。寧ろ前からこんな顔してなかったけ」結衣「してないよ!」思わずお面をかなぐり捨てて(あ,勿論そっと籠に戻しましたけど),桧山のボケにツッコんでしまう。肩で息をぜーぜーしていたら桧山と目が合って,そこからふたりで笑い転げた。やっぱり桧山といると楽しい。話していると嬉しくなって,どんどん好きになる。──すっかり和んだ私達を,高尾と花日があたたかく見守っていた。
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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...
作成日時:2022年10月3日 0時