Wデート age4 ページ14
放課後,皆の隙をついて校舎裏に桧山を呼び出した私は,何度も練習した言葉を口にした。結衣「あ,あの・・・・・・良かったら今度,出かけない・・・・・・?」桧山の顔が少し赤くなった。やった,これは脈あり?桧山「それって,ふたりっきりって──」結衣「花日達も一緒の,Wデートなんだけどね!」桧山が満更でもないならと,私は畳み掛けるように言った。・・・・・・ん?今なにか桧山が言いかけてたような気がするけど・・・・・・。結衣「あ,ごめん桧山,何?」桧山「・・・・・・っ」何かを言いたそうななんだけど,桧山は何も言ってくれない。それどころか,はあっと息をついて,落ち込んだような顔をしている。な,なんだろう。私,まずいこと言っちゃった?結衣「ご,ごめん。イヤならいい・・・・・・っ」どうしたらいいかわからなくて,私はそれだけ言うと下を向いてしまった。すると。「・・・・・・・・・行く」小さな声が聞こえた。はっと顔をあげて私は桧山を見た。視線を外しているけれど,桧山の頬はかなり赤い。桧山「デートだろ。・・・・・・行くよ」もう一度繰り返されて,やっと実感が湧いてきた。嬉しい,嬉しい,嬉しい・・・・・・!桧山と,初デートです!
花日Side
私,綾瀬花日の彼氏は,高尾っていいます。高尾優斗。その名前がぴったりの本物の優等生さんです。背が高くてカッコよくて優しくて,とにかく完ぺき。なので,へなちょこの私には勿体無い彼氏,とイヤミ(特に心愛ちゃんに)言われるけど,その言葉は気にしないようにしています。さて。さっき女子トイレで約束したWデートの件,少しでも早く話したくて,男友達とお喋りしている高尾のそばに,こっそり近付いてみる事に・・・・・・。「綾瀬?」あれ?友達との話が終わるまで,隠れて待ってるつもりだったのに。早速見付かっちゃ・・・・・・。花日「なんでわかったの?」見付からないように,廊下の曲がり角で隠れてたのに。高尾「いや,だって・・・・・・」ぷっと高尾が笑った。どうやら私のツインテールが柱の陰から,しっぽみたいにぴょこぴょこ見えていたみたい。高尾「で,どうしたの?」小首を傾げるようにして,高尾が聞いてくる。花日「あ,あのね,今度のデートの事なんだけど・・・・・・」高尾「うん」花日「結衣ちゃんと桧山も一緒の,Wデートにしたいんだけど,いいかな?」高尾「Wデート?」ピンとこないような顔をしている。それは・・・・・・そうだよね。でも,
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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...
作成日時:2022年10月3日 0時