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そこは、ぼくがおきたしかくいへやとはちがって、まるいかたちのへやだった。



へやのおくには、ぼくのへやにもあっためだまがまった。



それと、きみどりっぽいかみのけのおとこのこがかべによりかかってねている。



「んぐ……すぴぃ〜……」



「どうしよう……おきてーー!!」



「すぴぃ〜……すぴょ〜……」



「すごい……ぜんぜんおきない!おきておーきーてー!!」



ぼくはおとこのこにおもいっきりつっこんだ。



「おごぅふっ?!」



おきたかな?



「あー……なんとも大胆な起こし方だ……」



おきた!



「キミは?」



「俺はお前のお兄ちゃんだ。漸くお前も目を覚ましたんだな」



「ぼくたちぜんぜんにてないし、ねてたのはおにいちゃんじゃない?」



「似てなくても兄弟だし、お前も先刻まで寝てただろ!」



そこで、おにいちゃんはなにかをおもいだしたようにして、「コホン」とせきをした。



「其んなことより、お前もカンシに腕を取られたのか?二人揃ってとられたなんてな……



流石兄弟って感じだ」



「カンシってなぁに?」



「カンシは時々やってきて、俺らの一部をちぎって持って行くんだ」



「どうして?」



「さあな。そこまでは俺も分からない。



大きな音が聞こえたら注意しろよ。音が聞こえた後すぐに眠くなって、起きて気付くとどこかをちぎられてる。



少しずつちぎられていって、最期はそのまま溶けて死ぬらしい」



「やだよ!ママにあいたい!」



「嗚呼、そうだな。だけど俺らにはいろいろ足りないんだ。



俺は片目と足が無いし、お前は脳と腕が足りない」



おにいちゃんをちゃんとみてみると、おにいちゃんのみぎめはかみのけでかくれているし、あしもない。



「どうしたらいいの?」



「先ずは腕よりも脳だな……」



「のうってなぁに?」



「え?どう説明……あ、アタマだアタマ」



「あたま、あるよ?」



「……。そういうトコロだな……」



「?」



「今のお前だと、ママに会えたとしても迷惑をかけるだけだ。だから最初は『脳』が必要だな。ママ達は見た目以上にアタマを欲しがる。



ママに会いたいならアタマを優先しろ」



「へぇ〜、アタマとのうってやつかぁ。



よくわかんないや!」



「……これだと先は長そうだな……



まあ、ゆっくりやっていくか。」

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苺大福 - 更新待ってます! 頑張って下さい (2020年9月25日 20時) (レス) id: 419463f3a0 (このIDを非表示/違反報告)
孤独な人形師 - ツライストーリーだけど読む手が止まらない!!これは最高の小説ですね!!更新待ってます! (2019年8月3日 2時) (レス) id: b9c431de9a (このIDを非表示/違反報告)
涼風梓(プロフ) - とても面白いですね!ママにあいたい…実況を一回見た程度ですけど面白いですよね。文ストも好きなので嬉しいです!これからも体を壊さない程度に自分のペースでゆっくり更新なさってください!応援してます! (2019年4月1日 9時) (レス) id: b666f93d0b (このIDを非表示/違反報告)
来夢 - ママにあいたいは本当に名作ですよね…文ストもママにあいたいもどちらも大好きなので、凄く楽しみです!! (2019年2月16日 14時) (レス) id: 7c45f15a69 (このIDを非表示/違反報告)
せりゅ*人間失格(プロフ) - 雪白。さん» かなり悲しいENDになっちゃいますね笑 更新頑張りますので、どうか暖かい目で見守ってあげてください(( (2019年2月11日 8時) (レス) id: f78b10b250 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せりゅ*人間失格 | 作成日時:2019年1月26日 22時

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