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「ん〜?なにしてんの?A」

『ん?なんの事かな神威くん仕事はしてるよ』

「してないじゃん」

『お前もしてねぇよ』

それを聞くと困ったように頭を掻き

「あり?バレちった」

すると後ろから突進してきて私を突き飛ばす影
が見えた。否、桜ちゃんだが。

「神威さん!
A先輩を怒らないであげてくださぁい
可哀想ですよ?」

「きみ、誰だっけ、」

「え?」

『え?』

神威のこの馬鹿な発言に私も桜ちゃんも
間抜けな声を出し驚く。

神威は強いやつしか興味が無いと言っていたが
本当だったのか。

それにしても団長に名前を覚えられていない
やつがよくも次期副団長と言われたな。

今後あの子のことは信用出来ないだろう。

『あぁ、この子は桜ちゃんって子
神威が気に入ったって聞いたんだけど』

「はい!桜です。
よろしくお願いします、神威さん」

こいつ団長もつけねぇよ、、
いいか、知らねぇぞ私は何も見ていない

それを気づかせるためコソッと彼女に
耳打ちする。
耳に顔を近づけた瞬間、

「痛っ」

『え?』

桜がいきなり耳を抑えた。

耳をぎゅっと抑える彼女に神威は近づく。
が、その前に阿伏兎が駆け寄る。

「嬢ちゃん、どうかしたのか?」

桜は爪痕を耳に残し、阿伏兎に見せる。

「Aさんが団長との距離感は弁えろ
って噛んできて、、」

『何言ってるの?』

私は意味が分からなくて、彼女の耳をみる。
その跡は歯型に似ているが、それは爪で
後をつけたように見える。
自らあそこまで跡を付けられるのも大した
根性だ。

神威はずかずかとやって来て私の首元を
掴む。

神威はこんなことをする馬鹿なヤツでは
なかった。ましてや女だからと加減も知らない
奴だった。

彼女に着せられた白いチャイナドレスと
黒いアホ毛、三つ編みが母に重なるとでも
言うのか。

いや、確か噂では夜兎と人間のハーフだとか
言っていた。彼女は夜兎とのハーフなら
三つ編みをする理由、チャイナ服の着こなし感
にその肌の白さ、納得がいく。
しかし、力はやはり人間の血を引いている。

夜兎の血は弱い、ということかもしれない。

関係ないことを考えぼんやりしていると、
右頬に強い衝撃が来る。

思わず左側の壁に叩きつけられ、ずる、と
その場に座り込む。

どうやら神威が殴ったようだ。
頬から生暖かいものが流れた。

「俺のお気に入りって言ったよね?
俺以外は傷をつけちゃダメだよ」

『、、そっか』

何だろう、
この虚無感は。

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アイリス(プロフ) - 続き待ってます! (2021年8月20日 21時) (レス) id: 45e9dfc0f9 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 真由さん» うぁぁ、ありがとうございます!他の表現で書こうとして諦めてそのままだった覚えがあります。気づいて報告して下さるなんてとても心優しい方ですね、違和感感じさせてしまいすみません! (2019年4月26日 21時) (レス) id: ffd4c8541f (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - すいません。8話め 頭抱えて笑うじゃなくて腹を抱えて笑うじゃないでしょうか? (2019年4月26日 20時) (レス) id: 4fa1d4dcbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さや | 作成日時:2018年11月26日 0時

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