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ここにいる馬鹿な攘夷浪士共より顔面蒼白な私。
攘夷浪士は私の顔を見て、ひぃ、と息を漏らす。
ひぃ、とはなんだひぃ、とは。
こう見えて美容に気を使ってるんだぞ、一応。

とてつもなくイラつきひと睨み&殺気を飛ばす。
それを目の前で浴びた奴らは瞬きした後には
立ち去っていた。

少し溜息をしたあと前を見る。
すると、なんと顔が至近距離にあったので、
驚き後ろに飛び退く。

「おい、てめぇAって奴ですかィ」

「なぜ分かった(違いますね)」

「本音と建前が逆ですぜィ」

くっ、という声を漏らしながら私は地にひれ伏す。

「‥なぜ分かった!!
今まで誰にもバレていないというのに‥‥」

真選組の沖田総悟。
悪行ばかり働く不届き者の中どころかこの町中に
知れ渡っている人間。

夜兎族の奴らは知能が低いやつが多いので、
人の顔を見てあっ、こいつ○○だ〜というふうに
気づくことはまるでないのである。

だから簡単な男装でも気づかないやつが多いのだが、
やはりと言うべきか人間様は違ったようである。

「くそっ、油断していた、、」

馬鹿にしたように笑みを浮かべ刀を抜き
突っ込んで来る奴。

私も自慢の番傘を取り応戦しようと試みる。
しかし、作りたての番傘は手に馴染まず、
死を予感する。

刀と番傘が触れるその瞬間、

「おい総悟、何やってるんだ」

沖田の手がピタリと止まる。
私も持っていた番傘を元の位置にしまい、
声をかけた人間の方を見る。

「総悟、女の子に迷惑かけちゃ駄目だろう」

「近藤さん、あいつは悪党ですぜ、
しかも夜兎、こんな所でフラフラしてるのは
絶対何か企みがありそうだ」

近藤という男はこちらをチラ、と見る。
まだバレていなさそうなので、ここで適当に
はぐらかす。

「あの、私誰かと間違えられてるんじゃ、?」

「お前さっきと態度変えてるだろ」

憎まれっ口を叩いた沖田は口を塞がれ押さえられた。

「いや、こちらがどうも悪かったようだ、
お嬢さん、最近治安が悪いからお気をつけて」

路地の外に出て違う場所から飛び上がり、
屋根の上から彼らの会話を聞く。

「総悟、知らないお嬢さんに
濡れ衣を着せるなんて駄目だろう。
あのお嬢さんはさっき神楽ちゃんと
一緒にいた子じゃないか」

近藤という男にそう諭されると沖田は舌打ちをして
検問へ去っていった。
ほっとしたのも束の間、沖田はこちらを見た。
目が合っているので、確実にこちらを分かっている。

口パクで言った、
「後ろ」

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アイリス(プロフ) - 続き待ってます! (2021年8月20日 21時) (レス) id: 45e9dfc0f9 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 真由さん» うぁぁ、ありがとうございます!他の表現で書こうとして諦めてそのままだった覚えがあります。気づいて報告して下さるなんてとても心優しい方ですね、違和感感じさせてしまいすみません! (2019年4月26日 21時) (レス) id: ffd4c8541f (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - すいません。8話め 頭抱えて笑うじゃなくて腹を抱えて笑うじゃないでしょうか? (2019年4月26日 20時) (レス) id: 4fa1d4dcbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さや | 作成日時:2018年11月26日 0時

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