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マ「んじゃお参りして帰るかー」
「うん」
私は佐野くんと手を繋いでお寺の前に立った。
お賽銭を入れて金を鳴らし、2人で祈った。
マ「(Aが無茶しませんよーに)」
「…」
佐野くんと一緒に居られますように。
そう願いを込めて祈った。
マ「…あ」
「ん?」
マ「そういや思い出した」
「何を?」
マ「A、2年前の初詣で絵馬になんて書いたんだ?」
「!」
マ「結局教えてくんなかったじゃん」
「今それ聞くのー?」
マ「気になってたの俺は」
「えー…忘れちゃったよ」
マ「は?思い出せよ」
「無理なものは無理」
マ「鶏かよ」
「佐野くんにだけは言われたくない!」
マ「あ?誰が鶏だって?」
「佐野くん」
マ「…覚悟出来てんだろーなぁ?」
「やだ!」
私は走って佐野くんから逃げた。
マ「ふーん、良いんだなそんな態度取って!」
「来ないでー!」
マ「喧嘩売ったのそっちだろ!」
「やだー!!」
神社の敷地をクルクル走り回りながら私は逃げる。
佐野くんは様子を伺いながら私を捕まえるタイミングを狙っていた。
マ「ムカつくからパンツ見てやる…」
「変態!」
マ「オラ来いよ」
「嫌ー」
佐野くんがブチッとキレて
ついに私を追い回して来た。
ビックリして真ん中の階段を降りた時だった。
『あらあら…?マイキーその子だぁれ?』
マ「!」
神社の下の階段から女性の声が聞こえた。
ゆっくりと登ってきた女の人は、
私の前で立ち止まった。
『私に内緒でこそこそ密会だなんてつれないなぁ』
マ「っ!」
佐野くんは血相を変えて
私の前に立ちながら背中に私を隠した。
マ「てめぇ…何の用だ」
『やだなぁ。最近全然呼んでくれないから自分から来てあげたのよっ』
マ「お前との取り引きは終わったはずだ。これ以上俺らと関わるな」
『ひっどーい。あんなに優しくしてくれたじゃない』
「???」
私はハテナを連発させた。
こんな人うちに居たっけ?
そもそもなんで佐野くんこんなに焦って…
マ「A、こいつは情報屋として雇ってた女だ。でももう俺らとは何の関係もない」
「情報屋…」
『あはっ!Aちゃんていうのー?可愛いねぇ…』
***
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2021年9月23日 23時