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次の日。


佐野くんより早く起床した私は朝からまた吐き気がして
寝起き一発目で吐いていた。そろそろ吐き癖がつきそう。


そして昨日晩ご飯を作れなかったので、
キッチンを借りて佐野くんとおじいさんのご飯作り。


私は食欲が全く無かったので自分の分は作らなかった。




祖「おはようさん」


「あっ!おはようございますおじいさん」




私が味噌汁を作り終えたくらいに
おじいさんが着替えて起きて来た。




祖「来ておったんか。気付かんかったわい」


「昨日からお邪魔してましたっ。挨拶遅れてすみません」


祖「いーんじゃいーんじゃ。自分の家だと思って寛いでってくれ」


「ふふっ、ありがとうございます」


祖「うんうん」




私は早速おじいさんに朝ご飯を用意した。
佐野くんと別れた後もちゃんとご飯作りは家でやってたから前よりレパートリーも増えた。味も大丈夫だとは思う。




祖「ん、ありがとう」


「召し上がってください!」




おじいさんはニッコリ笑うと少しずつご飯を食べてくれた。2年経っても変わらない姿に私は安心していた。


佐野くんの家族は今やおじいさんだけだから、
私に出来ることは何でもしないとっ!




祖「うまい」


「良かったですっ!」


祖「ふふっ。そういや万次郎はまだ寝とるのか?」


「はい。昨日はしゃいでたので疲れたんだと思います」


祖「そうかそうか。バカ孫の面倒まで見とってくれてありがとうな」


「いえいえ!私はまた佐野くんの傍に居られて逆に感謝してます」


祖「ほぉ…万次郎のどこがそんなに気に入ったんじゃ?真一郎のバカに似て喧嘩ばかりしよるから、お前さんにも迷惑ばかりかけておるじゃろ」


「ふふっ。確かに喧嘩はよくしますね…でも、佐野くんは優しくて愛のある人だと思います。喧嘩する時はいつも誰かの為に頑張ってるので、そういうところがかっこよくて好きです」


祖「ふーむ…」


「それに私は佐野くんにたくさん助けて貰った身なので、その恩返しも含めて一緒に居たいんです」


祖「万次郎がお前さんをなぁ…」


「はい」


祖「ふふっ。万次郎は愛されとるの」


「!…そうですね。私以外の皆もそうだと思います」


祖「なるほどな…」









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作者名:Sちゃん | 作成日時:2021年9月23日 23時

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