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「え、そうなの?」
「あぁ。予想はしていたが、俺たちが狙っていたこのオルゴールとネスカの絵画シリーズ以外は大半がそうだろう。」
事前にシャルが調べていた情報によると、ライドウ市長は昨年末、業者に美術品のレプリカを大量に作らせたようだ。
そのリストに目を通していてよかった。
レプリカが作られた美術品は、どうやら全てすり替えられている。
大方、資金繰りに困った市長が借金のカタにでもしたのだろう。
「そうなんだ。全然気づかなかった。」
マチはそう言いながら近くに展示されている絵画に手を触れた。
確かに素晴らしい美術品に宿るオーラのようなものは感じない。
クロロはシャルナークに“撤退”と二文字のメールを打つと「行くぞ」と2人に声をかけた。
「日が昇る前にはアジトに戻っておきたい。」
「分かった」
「了解ね」
3人は展示場を出て東棟の廊下へと出た。
窓から入る月の光が廊下の赤い絨毯を照らしている。
今日は満月だ。
なんというか、盗賊日和だな。とマチは思った。
3人は突き当たりの階段で2階へと降りる。
予定では、こちらのチームはシャルナークのチームと合流して東口からそのまま逃走。
中央展示場を挟んで向こう側の西棟からでるフィンクスたちとは少し先の、国道前で合流となる。
上手く行けばいいんだけど。
マチはふと、廊下の窓から月を見上げながら呟いた。
「なんだか、嫌な予感がするよ。」
その時だった。
急にドカンッと大きな音がして施設を揺らす。
下の階からだ。
瞬時に3人は臨戦態勢を取る。
大きな音は一度きりで、静寂が戻った。
下の階、1階にいるのは、シャルナークたちなはず。
クロロは瞬時に手練の気配を感じ取った。
圧倒的な存在感のオーラと押し殺された殺気を秘めた人間が1人、この施設にいる。
無論、幻影旅団のメンツではない。
「行くぞ」
冷静なクロロの声にマチは静かに頷き、フェイタンはニヤッと口角を上げる。
満月が雲に消え隠れするように、マチの得体の知れない不安がクロロの頭にもチラついた。
−−−−−−−
話数がいっぱいになったので続編に行かせていただきます。
更新遅くてごめんなさい。
これからもよろしくお願いします。
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ぽへみあん(プロフ) - ミヤナさん» ありがとうございます!私も久石さん大好きです(≧∇≦*)更新遅くて申し訳ないのですが、これからもよろしくお願いします(_ _) (2019年9月25日 21時) (レス) id: 6ca0d30634 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤナ(プロフ) - とっても素敵な作品ですね!私はクラシックはあまり詳しくないのですが、久石譲さんの曲は好きです!とっても素敵ですよね。応援しています! (2019年9月24日 23時) (レス) id: 7d8442c23e (このIDを非表示/違反報告)
ぽへみあん(プロフ) - 林 香織?さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです♪。私の大好きな曲ばかりなので聞いていただけて幸いです。ぜひクラシックに興味を持っていただけたらなと笑!更新頑張って参ります…これからもよろしくお願いします(_ _) (2019年9月17日 14時) (レス) id: 6ca0d30634 (このIDを非表示/違反報告)
林 香織?(プロフ) - ぽへみあんさん» 初めまして!団長の不器用さと主ちゃんの優しさに虜になりました!出てくるURLを聴きながら小説を読みこんな曲か…と読んでおりました(笑)作者さんのペースで更新頑張ってください! (2019年9月11日 23時) (レス) id: 3baa06326a (このIDを非表示/違反報告)
ぽへみあん(プロフ) - 死体さん» ありがとうございます!そんなそんな…(--;) 私なんてまだまだですが、そう言っていただけるととても嬉しいです!これからもよろしくお願いします(_ _) (2019年8月20日 10時) (レス) id: 6ca0d30634 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽへみあん | 作成日時:2019年7月21日 0時