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「え?じんAのこと好きなの?」


じんくんが出て行った部屋で座り込んだ優太が呟いた。


『自分で言うのもなんだけどわたしは気付いてたよ』

「え?俺だけ?」


優太って鈍感にも程があるな。


「キス、したの?」

『あーー、うん。した。でもわたしは・・』


突然優太が立ち上がり、ベッドに座るわたしの目の前でしゃがんだ。

なんだろう凄くドキドキして心臓がうるさい。

優太の手がわたしの頬に触れる。


「・・・・・」

『・・・・・』


優太はただわたしの顔を見つめるだけ。

沈黙が流れて、わたしは見つめ返すことしかできない。


カラン、とメロンソーダを冷やしていた氷が動く音が聞こえて現実に戻される。



「ごめん、俺何やってんだ!!!びっくりした!」


びっくりしたってわたしの台詞だよ。

まだ心臓がうるさい。



「じん、好きだったのか・・そっか・・」

『でもわたしの好きな人はじんくんじゃないから。』


何言ってるんだ。
自分で自分の顔が火照ってくのが分かる。


「お、おう。分かってるよ」


は?何その返事!!!ムカつくわ!


『優太!!!!オムライス作って!!』

「お!久しぶりだな!!」



わたしちゃんと素直に行動してるよ?

優太が何も言ってくれないと始まらないじゃない。



わたしはあとどれだけこのモヤモヤした気持ちの中で優太と過ごさなきゃいけないんだろう。




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しおり(プロフ) - シンプルに序盤から泣きました。ありがとうございます。 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
ぴち(プロフ) - miniさんの書くこの4人が大好きです。miniさんの作品は、どれも読むたびにどんどん好きになります!素敵なお話をありがとうございます! (2018年12月30日 6時) (レス) id: 677cdd452a (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか - 初めまして。主人公に感情移入して苦しくなったり切なくなったり、泣いたり喜んだりしながら読みました。岸くんや神宮寺くんも崩すことなく書かれていて、おふたりのことお好きなんだなって思いました。少女漫画とか恋愛映画を超えてます!ありがとうございました! (2018年6月29日 1時) (レス) id: 71a68a5357 (このIDを非表示/違反報告)
えっ子(プロフ) - 初めまして。泣いたりニヤニヤしたりしてあっという間に読んでしまいました!もーすごいキュンキュンしました。じんくんの優しさや白井さんの健気な感じも素敵でした。岸くん&神宮寺くんのペアが好きなこともあり更にこの作品に出会えて良かったです。 (2018年5月28日 17時) (レス) id: 1c21d9c9a6 (このIDを非表示/違反報告)
涼歩(プロフ) - このお話を読めてとても良かったです。入り込んでしまって泣いてしまいました。こんな素敵な物語を読めて幸せです。ありがとうございました! (2017年4月15日 1時) (レス) id: 643ea9171f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mini | 作成日時:2016年5月12日 15時

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