無愛想な。2【沖田総悟】

無愛想。69 ページ25

戻ったものの、気まずさは相変わらずで。




声をかけようにもかけられない。




「話したくない」という雰囲気を背中からこれでもかっていうくらいに放っている。





「粛清した攘夷浪士の資料ある？」





自然に雰囲気を壊そうと試みる。





沖田「、、、」





こちらを見ずに無言で資料を差し出してきた。





「沖田」





言葉を発してはくれなかったけど、ここを逃したら本当にこの後チャンスは来ないと思った私は沖田の方を向き、呼びかける。





沖田「、、、」



「私、沖田に何かした？」





呼びかけに応えるどころか質問にも応える気配もない。




完全に取り合わない気だ。





『まともに取り合ってくれなくてもしつこく行けばいやでも聞く耳持つだろ』





その言葉を信じ私は言葉を続ける。





「何かあるならちゃんと言って欲しいし、言ってくれなきゃ私もわかんないよ」





それでも無視を決め込む沖田に、胸が痛む。




いつもは「たりィ」とか「ねみィ」とかそういう独り言たくさんいうのに、そこから会話できるのに、今じゃ完全に一方通行だ。





「、、私のこと嫌いになったんならはっきりそう言ってよ、、」





心の中で呟いたつもりが声に出ていた。





沖田「、、嫌いになんかなれねェよ」

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