071 霊力 ページ27
金属と金属がぶつかり合う音が空気を振動する
何度その音を聞いたのか分からない
だが、戦闘が終わる気配はない
6人は既にぼろぼろで、剣を振るう腕にはキレが無くなっている
しかし、敵――闇堕ちした刀剣男士たちは無慈悲に攻撃を繰り出す
とうとう、アスナが膝をついた
桐『おやおや、もう限界なのかな?』
アスナ「まだっ……戦えるわ!」
白山「あるじさま、無理はいけません……!」
金木犀「そうだ! 主は生身の人間なんだから、無理し過ぎたら体が悲鳴上げるぞ!」
アスナ「っでも……ここで私が諦めたら、負けちゃうわ!
負けたら……みんな……」
殺されちゃうじゃない
――でも、このままじゃ本当に全滅しちゃう
……せめて、皆の力にならなくちゃ
アスナは細剣を杖代わりにして立ち上がった
ふらつく足で細剣を掲げると、ほぼ底尽きている力をかき集めて5人に霊力を送る
柔らかな風が吹き、5人の傷を癒していく
そこで力尽きたアスナは気を失って倒れる
乱「あるじさん!」
彼女の身体が地面にぶつかる寸前――
"亜麻色"が彼女を受け止めた
腰には薔薇の装飾が施された剣がある
「本当、いつでもどこでも無茶をする主ですね。キリト様とおんなじです」
夜空「A……お前……」
Aが夜空に一瞬だけ微笑むと、アスナをゆっくりと寝かせてその前に立った
桐『A……これは何のおふざけなのかな』
「これはおふざけでも何でもありません。非道な道を歩んだあなた達への制裁です」
桐『制裁? ははは、面白い事を言うんだね。俺は悪いことなんて何もしてないじゃないか』
「……可哀そうですね」
桐『何だって……?』
桐の気配が一瞬にして変わった
それを感じた刀剣男士たちは皆動きを止め、2人の会話に耳を傾ける
「根は親友思いの良い人なのに、その親友が心に闇を抱えていたからあなたも闇を抱えてしまった
しかも、あなたを歪ませた親友はもう亡くなっているなんて、とても可哀そう」
金木犀「は……?」
桐『なんの冗談だい? 雄はそこで眠っているじゃないか』
桐が示した場所には、確かに雄が眠っている
「……」
Aは振り返るとポケットからガラス製の薔薇を取り出した
桐『っそれは……!』
Aはアスナの手にそれを乗せる
薔薇は光りながらアスナへ霊力を送る
光が治まると、それを再び手に取りある場所へ歩を進めた
桐『やめろ……やめてくれっ!』
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白(あきら)(プロフ) - 銀狼さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年10月13日 23時) (
レス) id: 46e374d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつもいつも楽しみにさせて頂いております！これからも更新頑張ってください！ (2019年10月13日 10時) (レス) id: c5721a90b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白（あきら） | 作成日時：2019年10月13日 2時
