地下室の９人 II

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hk side








in『いつまでやんのー。』



hk『ちゃんとあの子が家に着くまで。』








はぁ、なんてため息ついてるいのちゃんなんて知らない。








喫茶店を出ても親子を追い続ける。




絶対にあの男怪しい。









hk『！、止まった！』






突然曲がり角を曲がったと思ったら、すぐ目の前にある建物の階段を上がっていった。









hk『あの親子の家かな…』









親子っぽいふたりが入っていったのは、お世辞にも綺麗とは言えないような二階建てのアパート。どうやらここで暮らしているらしい。



だけど、入ってすぐ父親っぽい男だけ、どこかへまた出かけていってしまった。









hk『子供置いて出かけるなんて…』




in『お母さんがおうちで待ってたとか？』




hk『いや、鍵で入ってったから確率的に低くない？そもそも子供があんなに小さいのに車も結構通る道を手も繋がないで早歩きなんて絶対に、…』









そこまで言って急に遠い日の上司に言われた言葉を思い出す。









((八乙女は直感で動きすぎなんだよ。))









あー癖って治らないんだよな。









頭でぐるぐる考えるのに、ぱっと思い浮かんでしまったことに対しては一直線に突き進んでしまう。








いかんせん難しい問題は苦手だ。






昔からこういうとこが嫌われる原因なんだよね。









hk『いのちゃんごめん、ちょっと突っ走りすぎた。




戻ろっか。』









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