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要らない子 78人 ページ33

カラ松「Aー」






部屋の前に立って、カラ松はAを呼ぶ。

しかしAからの応答は無い。





カラ松(…まぁそうだろうな)





ついこの間まで酷い扱いをされていた相手に呼ばれて出てくる奴などそうそういないだろう。





カラ松「A?Aー?おーい」





何度か呼びかけてみても返事は無い。
仕方ない、十四松に頼むかと考え、一階に降りた。




居間の外で十四松を見つけ、声をかける。




カラ松「あぁ十四松。すまない、代わりにAを呼んできてくれるか?」




そう言うと、十四松はほんの少し寂しそうな顔を浮かべてから


十四松「うん!いいよ!」


と笑顔で答えてくれた。




十四松「行ってきマッスル!」


ドドドドド と音がつきそうな勢いで、十四松はAの部屋へ向かった。




十四松「…」



部屋の前で呼吸を整え、出来るだけ元気な声でAを呼んだ。




十四松「Aーーーーー!!!」




叫んだ直後。


スパァン!!と音を立てて襖が開いた。




A「十四松兄さん?」




すぐに出てきてくれた嬉しさと、緊張と不安の反動で十四松はつい思い切り抱きついてしまった。




十四松「Aー!」



A「え、何…?どうしたの兄さん…」






怪訝な顔をしながらも振りほどこうとはしないA。


むしろ、少し嬉しそうだった。



一旦Aを解放すると、正面に向き合った。





十四松「あのね、皆が話があるって。居間に来てって」




途端、険しい顔になっていくAに、十四松は慌てて伝える。




十四松「だ、大丈夫だよ!何かあっても絶対守るからね!Aには傷つけさせないから!」





A「……」




十四松の必死の様子が伝わったのか、Aはコクリと頷いてくれた。









十四松「じゃあ行こっか!」



A「うん、十四松兄さん」









2人が降りてくる気配を感じ、慌てて居間に入るカラ松。









カラ松(…俺の時は、降りてきてくれなかったのに…)







カラ松(やっぱりまだ、駄目なのか)









俺だってこんなに、Aを大事に思ってるのに。

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しらたま - うぐっ...泣いてしまいました...。デカパンいいやつ...。あっ、おそ松推しです。 (2021年7月23日 11時) (レス) id: 24987e1d85 (このIDを非表示/違反報告)
likk - デカパンいいやつ (2019年5月29日 18時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - 絢斗「ごめんね兄さん達…本当はあんなことしたくなかった…ッ担任の樋崎に言われたんだ。『兄弟を○す』って。ごめんね大切な兄さんたち。」 (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - はーい絢斗本人だよ…。 ただ自分の名前を絢香→絢斗にしただけ。 ちょっとなんかこの小説読んでたら泣けてきた 応援してます。 頑張ってください (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ(プロフ) - yurizuさん» ぐはっ(バタ)←気にしないでください (2019年3月31日 21時) (レス) id: 6b43d9f71a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yurizu | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2017年4月2日 23時

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