要らない子 71人 ページ26
Aside
なんとかかんとか
兄さん達を誤魔化して(母さんが)納得してもらったけど
最近なんにも出来てない。
…どうしよう。
やっぱりやらなくちゃダメだよね。
でも、出来ることが無い────
────いや。いや、あるよ。
でもやりたくない。
私の勝手な事情だけど、これだけはやりたくないんだ。
愛羽を使うなんて、もうしたくない。
例え嘘でも、愛羽が傷つくような事はしたくないんだ。
けど、昨日の夜。
樋崎様…って言うのも嫌だな。あの人から電話がかかってきた。
『あの小娘を使え』
だって。
小娘ってなんだよ。
使うってなんだよ。
愛羽は物じゃない。
思ったけど、私がそう考えてるのが分かったのかなぁ…
『絶対にやれ。拒否は許されないぞ』
ひっくい声で言ってきたよ。
だから…ごめんね。
本当にごめん。
ごめんなさい。
私の勝手で、ごめんね。
決心が出来た私は、立ち上がって1階に降りた。
1歩1歩近づくのが怖い。
ずっと辿り着かなきゃいいのに。
でも地球の原理だからね、襖の前に着いた。
1つ、深く深く呼吸をして、襖に手をかける。
無理に口角を上げて、
目を細めて、
眉を形作って、
準備が出来たら
戦闘開始だ。私の。
スパアンッ!
いい音出たねぇ…
勢い余って開いた襖が少し跳ね返る。
そして私は仮面を被った。
“要らない子”の仮面を。
A「あっれぇ?何胡散臭い顔してんだよ」
兄さん達がいっちばん嫌.いな、あの顔をする。
おそ松「…あんだよ」
A「は、元気ないなぁ?もしかして愛羽?」
ピクッ、と少し反応する兄さん達。
そこに追い討ちをかけるように私は続ける。
A「居なくなっちゃって寂しいんだ。…でもさぁ、そんな落ち込むことか?」
違う、違うよ?
私は愛羽が大好きだから。
凄く寂しい。
A「あんな奴、居なくなって良かったじゃん」
言った瞬間、カラ松兄さんが立ちあがった。
カラ松「お前…いい加減にしろ」
名前も呼ばれなくなった…じゃない。
カラ松兄さんの地雷、踏んだなぁ…これは。
ごめんね兄さん。
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しらたま - うぐっ...泣いてしまいました...。デカパンいいやつ...。あっ、おそ松推しです。 (2021年7月23日 11時) (レス) id: 24987e1d85 (このIDを非表示/違反報告)
likk - デカパンいいやつ (2019年5月29日 18時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - 絢斗「ごめんね兄さん達…本当はあんなことしたくなかった…ッ担任の樋崎に言われたんだ。『兄弟を○す』って。ごめんね大切な兄さんたち。」 (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - はーい絢斗本人だよ…。 ただ自分の名前を絢香→絢斗にしただけ。 ちょっとなんかこの小説読んでたら泣けてきた 応援してます。 頑張ってください (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ(プロフ) - yurizuさん» ぐはっ(バタ)←気にしないでください (2019年3月31日 21時) (レス) id: 6b43d9f71a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yurizu | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2017年4月2日 23時