【おそ松さん】要らない子の分際で。 2人目

要らない子 70人 ページ25

Aside







チョロ松「やばいよ！じゃあ早くしないと…」




おそ松「え、何を？」






チョロ松「決まってんだろ！見送りだよ！」






チョロ松兄さんの言葉に、母さんがビクッと固まる。



…母さん、すごいわかりやすいよ。





トド松「そっか！愛羽ちゃんと離れちゃうんだもんね、お見送りしないと！」




あざといなぁトド松兄さんは。





一松「じゃあ、準備…？」





兄さん達が立ち上がろうとした時。






松代「待ちなさいニート達」






母さんが引き止めた。








松代「お見送りは行けないわよ」






いつもよりも少し低い声で母さんが言う。




ちょ、怖…






チョロ松「え、なんで？」





なんでじゃないでしょ、兄さん。




松代「愛羽ちゃんは遠いところに行くのよ？準備だって時間がかかるし、戸籍だって移さないといけない。それに愛羽ちゃんのお父さんとお母さんも忙しいんだから」





早口だなぁ。


バレちゃうよ？母さん。








愛羽が海外じゃなくて天国に行くことが。(・・・・・・・・・・・・・・・・)






…そう、母さんは嘘をついてるんだ。








始めに本当の事を言って兄さん達の反応を見て。



あぁダメだなって、これは皆が大変なことになるなって判断したから、






愛羽はﾀﾋんでないよって嘘をついた。



更には引っ越すんだって、嘘に嘘を重ねて。






優しいなぁ。




真実を言わなきゃ自分が縛られるだけなのに。







でも私も協力しないとね。




だって母さんと約束したから。







兄さん達の為にやってくれるよね(・・・・・・・・・・・・・・・)って。






じゃあ私は傷ついたっていいのかなって思う私がいる。



私は愛羽のﾀﾋをちゃんと受け止めてくれる子だって思って言ってくれてる事だと分かっているけれど。





私も辛いよ？悲しいよ？




今すぐ泣きたい。叫びたい。






そう思ってる時にさ、十四松兄さんが話しかけてきて。




咄嗟に冷たくしようとしたんだけど、母さんがいるからやらなくていいやってなった。




良かった。







最期に頭を撫でてくれて。






暖かかった。




嬉しかった。







やっぱり大好きだよ、十四松兄さん。





他の兄さん達の前で優しくしてくれるなら、









信じてもいいのかな。







今までありがとう、愛羽。




信じられる人が、増えるみたいです。

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