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どこかでこれと似た空気を味わった気がする









そして友くんは口元に視線を落としたままゆっくりと近付いてくる









「っ…友、くん!」









私は慌ててそう言いながら友くんの胸に手を当てていた








すると友くんはハッとした表情をして私の体を離すと、勢い良く下を向いた









友「……」







カチャカチャと音を立てながら弁当を片付けている友くん







………………ん?








ふと見えた耳が赤い気がして私は友くんの顔を覗き込んだ







………………………






すると友くんはそれに合わせるように、顔を逆の方向へ逸らしていた







………!







「…友くん」







名前を呼んでも友くんはこちらを見ようとしないし、返事もしない








私は友くんの肩を掴んで無理矢理にでも顔を見ようと、できる限り力を込めてこちらを向かせようとする








それと共に友くんも抗おうと力を入れる。







……っ。







お互い座ったまま争い始めると、変なバランスになってしまい2人で地面に倒れ込んだ









「……っ…」



友「いてて………」








お互い目を開いて、状況と体勢に理解するのに時間がかかっている









……私は友くんの体の上に倒れ込んでいる









そして友くんと目が合って、さっきの事は確信に変わる









「…友くんだって顔赤いよ」








ようやく見えた友くんの顔は真っ赤になっていた







すると友くんは恥ずかしそうに顔の前に手を出した









友「……うるさいよ」








少し優越感を覚える







さっきまで余裕そうな顔をして私をからかっていたから、その分余計に。









少し楽しくなって笑ってしまうと、友くんは大きくため息をついた








友「…それより……」








『…あれっ。ヒューー!!




何してんの?……って星野さんじゃん!』








友くんがなにか言いかけた時に、友くんとは違う声が言葉を遮った







…?






二人してそちらに顔を向けると、そこには同じクラスの男子がいた









友くんも私も何が起こったか分からず目を見合わせる








『……え?俺邪魔?か?』








一旦近づくも、そう言って足を止める彼








そしてようやく今の状況を思い出して、私は慌てて友くんの上から体を退かした








友「…違…、誤解…」








友くんも急いで起き上がると体を払いながらそう言っていた





顔はもう赤くなかった

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PUPU(プロフ) - は る くさん» 更新遅くて申し訳ないです(´;ω;`)そして嬉しいお言葉ありがとうございます! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
は る く(プロフ) - ノンストップで読んじゃいました。。。続き楽しみにしてます!!! (2020年5月23日 16時) (レス) id: 20d1569ebb (このIDを非表示/違反報告)
PUPU(プロフ) - redstarm53さん» 少しでもそう感じてもらえてるなら良かったです!ありがとうございますm(_ _)m (2020年5月21日 10時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
redstarm53(プロフ) - むちゃくちゃドキドキして、すごく焦ったくて、めっちゃ青春って感じです!!!続きをいつも楽しみにしています。更新ありがとうございます! (2020年5月21日 0時) (レス) id: cfdf260033 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2020年5月5日 11時

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