検索窓
今日:12 hit、昨日:26 hit、合計:71,643 hit

173 ページ24

私が手紙を差し出すと、黒尾くんが小さく声を上げた









黒「…これ、夜久から受け取ったよ」







忘れていたようにカバンから取り出して、私にヒラヒラと見せてくれた






…みんなに届いたみたいでよかった









研磨くんも受け取ると、すぐに開いて中身を読んでいた







孤「…わざわざどうも」








夜も遅いし、あまり長居はしてられない







私は伝えたいことを伝えて、渡すものを渡してからすぐに立ち上がった








「…いきなり来てごめんね」







そう言うと研磨くんは首を横に振った








孤「……また明日は学校にいるし」







研磨くんはモゴモゴと小さくそう呟いていた






さっきの事…たぶん心配させちゃったよね。








孤「…また聞くから」









本当に小さく、研磨くんは顔を逸らしながらもそう言ってくれてまた胸が強く締め付けられた









隣に黒尾くんがいると分かりながらも、笑顔を作れず私はそのまま頷いた









黒「…これ、俺らから。」








すると隣から黒尾くんが袋を差し出した







来る途中に寄ったコンビニで買った差し入れ。








もう治ってるみたいだけど…








研磨くんはわざわざ玄関まで見送ってくれた







黒「いつもは見送りしてくれないのに」








黒尾くんがニヤリと笑いながら言うと、研磨くんは面倒くさそうに顔を歪めていた








…本当に仲良しなんだなぁ








「…お邪魔しました。おやすみなさい」







奥から研磨くんのお母さんが手を振ってくれていた







私は二人に頭を下げて家を出た









黒「ふぅ」

「…はぁ」








お互い家を出るとひと段落終えたように息を吐いた









「…黒尾くんもありがとう、付き合わせちゃってごめんね」








黒尾くんの家は研磨くんの近くって言ってたよね…







私はお礼を言って頭を下げると、いつもの様に優しく笑顔で首を横に振ってくれた









黒「ここで別れようとしてるけど、ちゃんと家まで送るよ」








顔を上げると見透かしたように笑っていた







悪いと断ってもきっと無駄なのは分かっている








夜久くんに聞いた、家の近さの話もすると黒尾くんは頷いていた








黒「あー隣だよ」








指さす方に自然と目が行く…って、え?隣?







「…本当に近いんだね」








驚いていると、黒尾くんは一旦家に戻って荷物を置いてからまた戻って来た





…お隣さん。

174→←172



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
127人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

PUPU(プロフ) - は る くさん» 更新遅くて申し訳ないです(´;ω;`)そして嬉しいお言葉ありがとうございます! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
は る く(プロフ) - ノンストップで読んじゃいました。。。続き楽しみにしてます!!! (2020年5月23日 16時) (レス) id: 20d1569ebb (このIDを非表示/違反報告)
PUPU(プロフ) - redstarm53さん» 少しでもそう感じてもらえてるなら良かったです!ありがとうございますm(_ _)m (2020年5月21日 10時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
redstarm53(プロフ) - むちゃくちゃドキドキして、すごく焦ったくて、めっちゃ青春って感じです!!!続きをいつも楽しみにしています。更新ありがとうございます! (2020年5月21日 0時) (レス) id: cfdf260033 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:PUPU | 作成日時:2020年5月5日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。