ちょっと変わった出会いから 2 【HQ】

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私は思わず黙り込んでしまった








……何、その言い方。







……。







｢…別に大丈夫だけど…




私は夜久くんとの約束があったから、今日は黒尾くんと話さないと思ってたから…｣








ただのお礼、そう答えるだけなのに





緊張のせいで頭が混乱して、簡単な言葉でさえ思い出すのが難しい







あと、話すつもりはなかったから準備をしていなかっただけ







｢…翔と遊んでもらったお礼を買いたくて、リエーフくんに手伝ってもらったの｣








私がそう言うと、やっぱりみんなと同じような表情をするもんだから思わず笑ってしまった








｢…ふふっ。みんな優しいんだね｣








もう貰ったから要らないって思ってくれるんだろうな







｢研磨くんも迷惑をかけたけど、黒尾くんも疲れてるのに遊んでくれたり、翔を家まで運んでくれたり



たくさん迷惑かけちゃったから｣








翔のあんなに楽しそうに笑う姿も久しぶりに見ることが出来た







研磨くんは私が迷惑をかけて、黒尾くんへは翔が。




みたいな感じかな。








｢黒尾くんの分は、リエーフくんが持ってるからあとからちゃんと貰ってほしい｣








黒尾くんは黙ってこっちをじっと見て話を聞いていて、私が話し終わるとようやく小さく口を開いた








黒｢俺の分、ね




……もしかしてなんだけど、さっきの夜久に渡すの忘れたって｣








黒尾くんは少し視線を逸らしつつも、時たま目が合う







｢…あぁ、渡そうと思ってたのに忘れてて｣







するとまた黒尾くんの鋭い視線に捉えられた








黒｢…夜久へは星野さんが渡すの？｣







黒尾くんの発言で、何か誤解してるのかと思って慌てて訂正をする







｢…夜久くん以外にも、研磨くんにも！




研磨くんにはちゃんと話さないといけない事もあったし、謝りたかったからその時に直接渡したくて…｣








すると黒尾くんはずっと掴んでいた腕をゆっくりと離した








黒｢そっかそっか、そうだったんだな





…ごめん｣







黒尾くんはそう言いながら、私の横を通り過ぎて行って掃除ロッカーに手を伸ばしていた








……






……その表情、その反応は…何……？







黒尾くんととびっきり仲がいいわけでもない





話すようになったのも最近。








でも今の笑顔はいつもと違う気がして、変に心が揺れた

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