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黒「夜久はまあ…分かるけどさ」






黒尾くんは特にこちらを見ずに、掃除をしている手元を見ながら小さく呟いた








黒「…あの時、研磨を追いかけようとしたでしょ?





本当に、あの研磨と仲良くなったの?」








黒尾くんの言葉に今日一日を思い出す






研磨くんを追いかけた…





"研磨の珍しい反応"






顔を真っ赤にしてた研磨くんが頭に浮かんだ








「…仲良いって言うより、私が迷惑かけちゃって



研磨くんは声をかけざるを得なかったと言うか…」







黒尾くんは当たり前のように頭にハテナを浮かべていた






隠しながら、悟られず伝えるのは難しい…








「……研磨くんが優しいから」








声を掛けてくれたり、人のタオルやティッシュだけど差し出してきたり。







黒尾くんの眉間にはシワが寄っていた








黒「………あの研磨が?」







気付けば、二人とも手が止まっていた







「…もちろん、黒尾くんも夜久くんも優しいよ…


リエーフくんも!…今日、たくさん助けてもらったし…






研磨くんもそれ以上に」








すると隣でカタンっと音が聞こえて見てみると、黒尾くんが黒板消しを下に置いていた







一瞬、黒尾くんがムッとした表情をしたのは気の所為……かな







黒「…リエーフも?」






黒尾くんはそれだけ呟いたけど、いつ、と聞いてる気もした







「ノートを運んでる時、職員室の近くで会って半分以上持ってくれて


……あと昼休みも…」







話している途中で、さらに助けられたことを思い出した





自販機もそうだった







……って………







「………夜久くんに渡すの忘れた…!」








…あれ?渡してないよね?





研磨くんと夜久くんに渡すつもりで2本だけ持って来てたのに…






私は急いで黒板消しを置いて廊下を確認するも、もう人の気配すらない







すると急に腕を引っ張られて自然と足が後ろに下がった






そして目の前で閉められる教室の扉








黒「……」







そして扉の前に立つ黒尾くんになんとも言えない目で見下ろされる






腕は掴まれたままということに気付くと急に鼓動が早くなる








黒「……聞きたいことが多過ぎるんだけど」







黒尾くんはため息をついてそう言った








「……は、早く掃除終わらせなきゃね


…部活が…」







私は手を解こうと触れるも、またさらに強く握られ思わず手が止まった

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PUPU(プロフ) - あははははさん» 強引なワガママを無理やりねじ込みました…申し訳ないです… (2021年1月6日 21時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
あはははは - ワガママしすぎwおかしいw (2021年1月6日 20時) (レス) id: 0050c00856 (このIDを非表示/違反報告)
PUPU(プロフ) - 瑞稀さん» そんな…!(´;ω;`)ありがとうございます!いろんな意見を取り入れて、別ルートも作るつもりです(^^) (2020年2月13日 12時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - すごく面白いです。感情移入して泣いてしまいました…笑 個人的には研磨落ちも見たいですがクロ寄りですかね…??どんな結果でも楽しみにしてます! (2020年2月13日 3時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2020年1月14日 21時

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