ちょっと変わった出会いから 2 【HQ】

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"…俺で良ければいつでも話していいよ"





"…いや、別にクロとか…夜久……ん…に話し……っ"









昼の別れ際にも似たようなことを言っていた








でも今のは…






"俺の所に来て"





そう言い切っていて。






胸がギューッと掴まれるように苦しくなった








孤｢…同い年の2人に言うでもいいって思った






だけど今日の放課後も前もクロの前では我慢してるみたいだったから｣








研磨くんにはなんでもお見通しのようで、少し怖くも感じた








孤｢でも俺には色々話してるからか…俺と目が合ったらすぐ緩んだ






俺の前ではもう我慢する必要ないってこと｣








頬に何かが流れる感触がして、私はハッとしながら自分の頬に手を当てた








……涙…







孤｢……先生に別の感情が湧く、それも俺しか知らない｣








……っ





｢…やっ……夜久くんに…｣








あの時、夜久くんに言ったんじゃ…と言おうとしたが何故か思った通りに声が出ない






そして出た声は震えていた







それを理解すると同時にさらに目から涙がこぼれ落ちていくのがわかった








孤｢…親の事でって伝えただけだよ





伝えようか迷ったけど、別にいいかなって｣








………そうだったんだ






孤｢…泣きたくないだろうけど、何かあったらすぐに来てもいい｣







研磨くんの優しさが私の胸を苦しくさせ、私は自分の口を押さえた









孤｢先生に別の感情が湧くなんて分かってあげられないけど、話は聞くこと出来るし




何が辛いのかも分かってあげられる｣








………………






研磨くん………





いつもそんなに話さないのに…






なんで今日ばっかり……………









孤｢…本当に思ってる事、抑えたら余計に苦しくなるよ｣








"本当に思ってる事は何？"






"父さん、会いたいよ"







研磨くんがいきなり聞いてきた言葉に意味が分かると余計に胸が締め付けられた








きっと私が考えていることも分かっていながら聞いたんだ








孤｢……自分がしたいようにすればいいけど





……俺は迷惑なんて思ってないから｣









やっぱりリエーフくんは知らないんだよ







研磨くんがすっごく優しい事。







気付けば、放課後渡された研磨くんのタオルを自分の顔に押さえつけていた







今はもう、我慢は出来ない





苦手で言えない話題を表に出せる時が来るなんて考えてなかったから

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