ちょっと変わった出会いから 2 【HQ】

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研磨くんに一回全部、話してしまったからだろうか








夜久くんにも言っていいとは言ったけど、研磨くんは何をどう伝えたんだろう







親がいない？





先生をみんなとは違う感情で見てしまう？








研磨くんの迷惑そうな顔が頭を過ぎる









孤｢…何｣








そして今も研磨くんは控えめにそう聞いていた







孤｢…リエーフと普通に話してたのに、なんで俺と目が合ったら……｣









……私にも分からないよ






急に、何故か涙が止まらなくなった。








研磨くんは私の手や流れる涙を追いかけるように拭ってくれていた








｢……ごめん｣







私の方が年上なのに。







孤｢……何かあったの｣








すると小さく聞こえた研磨くんの声に思わず胸が跳ねる







研磨くんの方を見ると、研磨くんは気まずそうに視線をずらした









｢……また…｣








ここで"私も何も無い"と答えればいいものを、甘えて素直に答えてしまった








でもそう考える事が出来るだけ良かった







まだ耐えられる








｢……今日で日直が終わったの｣








そうだ






そう考える事も出来る









｢…だから…っ…先生と話すことは無くなる｣








私はそれがいい事だと伝えたつもりだった







でも私が泣いて弱っているからか、研磨くんは違うように捉えてしまったようで。









孤｢…だから辛いの？





だから泣いてるの？｣








そう言われてまた大きく胸が跳ねる







……っ





｢…違……｣







いや、さっきから変な気持ちなのはそういう事なのかな







止まりかけた残りの涙が頬を伝うと、研磨くんが優しくタオルを頬に当てた








孤｢……さっきまでクロと居たんでしょ｣








もうどう考えたらいいかわからなくなって、研磨くんの言葉がすんなりと耳に入ってこない








｢……っ違くて…｣








私は何が言いたいんだっけ






なんで泣いてる……？








孤｢ねぇ｣






いつもより少し大きめのハッキリとした研磨くんの声に思わず顔を上げた









孤｢今、本当に思ってる事は何？｣









研磨くんの言葉にあたりが静まり返り、トクンと胸が鳴った







……






"父さん、会いたいよ"








私は大きく息を吸って、心を落ち着かせるように大きく吐いた








｢ごめんね。｣








そう言うと研磨くんは何も言わず視線を逸らした

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