第八十三話_凡ての元凶 ページ46
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Aがポート・マフィアの本拠地のビルに付く頃には雨は上がり、夕日が顔を出していた
「Aさん」
A「!」
「太宰幹部から貴女がお帰りになられたら
首領の執務室に案内するよう仰せつかってます
どうぞ、此方へ」
A「……わかった」
部下がドアをノックし「首領、Aさんをお連れしました」と云うと「入っていいよ」と森の声がした
A「……失礼します」
扉を開けAは中に入る
広い部屋の中心に太宰と森は居た
森「会うのは久しぶりだね、Aちゃん」
A「………はい」
森「話を戻そうか。太宰君、Aちゃん
首領というのはね、組織の長であると同時に組織の奴 隷だ
組織存続のためなら、どんな非道も喜んで行わなくてはならない」
森が一枚の黒い封筒を取り出すと太宰は「その封筒は……!?」と目を見開く
太宰「そうか。そう云う事か………」
太宰はAの手を握るとくるりと踵を返し、森に背中を向けた
反射的にAも森に背中を向ける形にもなった
森「何処へ行くのかな?」
太宰「織田作の所へ」
太宰がそう云うと出入り口にいた黒服の男が二人、Aと太宰に向かって銃口を向けた
森「まだ議論は途中だよ、太宰君」
太宰「ずっと考えていました。ポート・マフィアと
否、この場合は異能特務課というべきですね
この三組織をめぐる対立は、誰が操っていたのか
この大胆かつ
___首領、貴方だ」
A「!?」
太宰「その黒い封筒にはそれくらいの価値がある
ポート・マフィアがどれだけ強大な力を持っていようとも
政府機関である異能特務課の機嫌を損ね
弾圧される可能性に常に怯えていなければならない
だから貴方は
この証書を発行させる取引を持ちかけた」
太宰は机に置いてあった黒い封筒を開け中身を森に見せる
太宰「異能組織として活動を許可するこの証書__"異能開業許可証"を」
A「(異能開業許可証……)」
太宰「首領、彼等の密入国を裏で手助けしていたのは貴方だ
貴方は異能特務課を焦らせ、重い腰をあげさせるために
わざと敵対組織を横浜に招いた」
織田「そう。そのおかげでこうして異能開業許可証は手に入り
事実上政府から非合法活動は認可され
厄介な乱暴者は織田君が命を賭して排除してくれている、大金星だよ
なのに君達は何をそんなに怒っているのかね?」
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みゆき(プロフ) - ショタ作さん» ありがとうございます!黒の時代の中で絶対に書きたかったお話の一つなので皆様の印象に強く残ってくれて嬉しいです😆😆 (1月8日 8時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
ショタ作 - このお話めっちゃ大好きです!特にのどかさんと同じで私達が君の名前を呼ぶよって所が印象的でした。これからも頑張ってください。 (1月8日 1時) (レス) id: 916af5240f (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 明日羽さん» 本当にすみません。またやらかしていましたか😭😭😭すぐに直させていただきます!! (2022年9月18日 22時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
明日羽 - 「第八十四話_彼が友達だから」に主人公の名前がくるであろう場所につぼみという名前(?)があるんですが誤字じゃないですか?間違っていたらすみません<(_ _)> (2022年9月18日 21時) (レス) @page47 id: 60a89d6d9f (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - のどかさん» そう!そうなんです!実はこの黒の時代を読み終わった後にアニメのエンディングを聞いてもらうと4年後の里見ちゃんの心境が語られているようにしたかったんです!!二重の意味で泣かせにいく構想になっているんです!! (2022年8月7日 16時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆき | 作成日時:2021年1月30日 23時