黄の自傷 ページ6
side.nd
別に、誰にも気付かれないって。
気付かれたって誰も気にしないって。
そう思って今日もカッターを手首に宛てがう。
・
『おはよーA、ぺけ、シルク!』
A「おはっすー!」
ぺけ「おはよー。」
シルク「うっす!」
こんな俺にも朝は来る。
いつもと同じように学校近くのコンビニでダーマとザカオ以外の友達と合流して学校へ向かう。
皆は優しい。俺はそれに甘えてる。
でも、きっと心の中では疎んでいるかもしれないから、あまり近付かない。
今日も皆の後ろを少し離れて歩く。
A「ンダホは?」
『え、ごめん聞いてなかった!もっかい!』
A「もー!明後日駅前にでも遊び行こうって話!ンダホ来るよね?」
『あー、考えておこうかな。』
A「えー!?ンダホも行こーよ!ンダホも居なきゃつまんないって!」
『分かったよ…行くから!』
A「やったね!」
─当日
来てしまった。Aの押しが強くて、時間通りに待ち合わせ場所に着いてしまった。
『ンダホ!』
ンダホ「ごめん、待たせた?」
『いや?寧ろ皆早すぎんだよー。』
遊んでる最中も変わらない。
俺は皆の後ろを歩くし、話題を振られなければ話さない。
…なんでAは俺も誘ってんだろ。
『ねーンダホ?どうしたのさっきからボーッとして…。』
ンダホ「あ、あぁごめん!なんでもないよ!」
『…よし、ごめーん皆!ちょっとンダホに服見繕って貰いたいから先食べてて!すぐ戻るー!』
ンダホ「えっ!?」
『GO!』
腕を引かれてアイスクリームショップを出る。
人通りの無い小道に連れられる。
A「ずっと気になってた。ンダホ、腕見して。」
『えっ、』
拒否の暇すら与えられず、Aは俺の腕を掴み、手首の跡を見た。
そして、何も言わずに俺の手を包み込んだのだ。
『何?どうしたの?』
A「私、馬鹿だからさ、どうすればンダホの辛いのが無くなるかなんて分かんない。だけどさ、ちょっとでも楽になれば良いなって。」
そう言うAの声色は優しくて。
『俺、信じて良いのかな?Aを、シルクを、皆を、友達だって思っても、良いのかな?』
A「当たり前でしょ?寧ろ私達はとっくにンダホの事友達だって思ってる!」
自傷癖については何も言われなかった所か肯定されたから、今も続いてしまっている。
Aが心配してくれるのが嬉しいから。
また、カッターを宛てがうんだ。
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レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時