気付いたら生命線超短くなってんだけど。何で？

あやし上手…？ ページ20

保健室で一通りの手当てを受けて教室に戻る頃には、調理実習はとっくに終わってる時間だった。

豚汁食べ損ねた…。


ザカオ「Aー、お昼の時間だよ！行こ？」

『おけー。あ、私の弁当箱持ってきてくれたんだ、ありがと！』

ザカオ「彼女の為ならこれ位普通だって！」


ザカオは平常運転だなあ。

まあこんな良い男が彼氏なんてそうそうないから本当に彼女が出来るまでそのままにしておこう。

ザカオと階段を登っていつもの屋上へ。


『おいっすー…うぇえ！？』


屋上のドアを開けた瞬間、ダーマが飛び付いてきた。

ダーマのキャラどこに家出したの？
なんなら迷子放送かけようか？

ダーマの次はンダホ。

ンダホはまあ飛びかかって来なければ受けきれる。


『お、おーい2人ともー？』

ンダホ「火傷って…！大丈夫じゃないよね！？暑かったよね、痛かったよね…。」


ダーマは何も言わない。けれど、2人共心配してくれてるのだろう。

何となく2人の頭を撫でて、弁当を食べるべく角に座る。

それとなくマサイが隣に座る辺り、マサイもホントは心配してくれてたんだろう。

同級生の頭を撫でるなんて中々無いもんだけど、こういう時位は許されるはず。


『なーんーだーよー！マサイも抱き着きたかったんなら来れば良かったじゃーん！』


わしゃわしゃと頭を掻き撫でれば、照れ臭そうなマサイが控えめにその長い腕を回す。

半分冗談だったのに応じる辺り、余程心配されてたっぽい。


モトキ「えー、俺も抱き着きたい。」

『なになに？皆私の事心配だった系？私ってば愛されてるー！』

ぺけ「そりゃあ心配するでしょ。」

『ごめん、調子に乗ったのは謝るからその真顔やめよ？』


まさかそんな真顔で即答されるとは思ってなかったんだよ。

お詫びの代わりに腕を広げれば、全員が飛び込んできた。

ダーマとンダホはさっき来たにも関わらずに飛び付くものだから、おしくらまんじゅうもいいとこだ。

でも、この密度が結構好きだったりする。


『軽い火傷だし、すぐ治るよ。部活にも影響無いってさ。』

シルク「…あんま、心配かけさせんなよバーカ。」

『はいはい。ごめんなさいねーっと。』


うーん、駄々っ子をあやしてる気分。

シルクとデート…？→←火傷

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