火傷 ページ19
今日は調理実習です。
私はモトキとザカオとあと前の席にいる女子の4人グループでやります。
私とモトキはいいじゃん?女子…花ちゃんは未知数だし、ザカオは料理音痴なの知ってるから花ちゃんの腕によるかな。
『花ちゃん、根菜茹でてくれる?私、調味料貰ってくるね。』
「うん!」
花ちゃんいい子…!
ザカオは包丁持たせられないから調味料混ぜてもらおう。
ちなみに根菜はモトキが切ってくれた。女子力高男だ…。
モトキ「A、見てー。お花の人参。」
あの包丁でどうやったらそんな精巧に出来るのか…。
調味料の醤油と味噌と顆粒だしを計って持って行って、ザカオに調合を頼む。
キラキラした顔でやるからモトキに並んで可愛いとか言われるのに気付いてないんだろうな。
「Aちゃん、根菜オッケーだよ!」
『ありがとー!じゃあお出汁入れて…って、危ない!』
隣のテーブルでふざけていた男子の足が勢いよくコンロに当たった。
グツグツと煮えた湯が花ちゃんに掛かりそうだ。
私は花ちゃんの身体をちょっと押して、その拍子に転んでしまった。
『あっ…!』
つい先程まで火に掛かっていた湯は、背中から脚へと広い範囲にかかる。
こんな熱くて痛いのが花ちゃんに襲いそうになったなんて…。
『ちょっと!火使ってんのにふざけるとかどういうつもり!?花ちゃんが危なかったでしょ!?』
「Aちゃん、大丈夫?ほ、保健室行こう?」
うぅ、花ちゃん優しい…。
自分が危ない目に合いそうだったのに怒らないなんて、目の前が霞んじゃうよ。
モトキ「…ザカオ、先生には伝えたからAを保健室に運んでくれる?俺は花さんと豚汁続けてるから。ねぇ、放課後…お話しようか?」
あ、モトキの目が笑ってない…。
『モ、モトキ?私は大丈夫…』
モトキ「A、」
『ごめんなさい保健室行ってきます!』
やばい。これは本気でキレてる。
普段穏やかだからキレたらメンバー中で1、2を争う位怖い。
え、争ってるの?ンダホだよ。
ンダホがガチギレしたのは1回しか見た事ないけど金属バット振り回してた。
それ以前の記憶が全くと言っていいほどないんだよねぇ…。
取り敢えず、ダーマとマサイとンダホがしばらくベッタリな予感はする。
男子よ、今回は私も庇えない。
諦めてその縋る目をやめることだね。
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レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時